初心を貫き、「上海精神」の旗を高く掲げ続ける・中国
このニュースをシェア
【12月26日 People’s Daily】「上海協力機構(SCO)」は、中国が創設に参加し、中国の都市に因んで名付けられた初の国際機関である。2001年の設立以来、一貫して「上海精神」を指針とし、平和発展の道を効果的に歩み、新たな国際関係の構築の模範的なモデルを打ち立ててきた。
SCOの「ルーツ」と「スピリット」こそ、「相互信頼、互恵、平等、協議、多様な文明の尊重、共同発展の追求」を中核とする「上海精神」だ。中国は「上海精神」の最初の提唱者であるだけでなく、その確固たる実践者でもある。天津市(Tianjin)で開催された「2025年SCOサミット」は、「上海精神」の旗を引き続き高く掲げ、SCOが初心を忘れず「人類運命共同体」の構築という正しい道を固く歩み続けるよう導いていくと確認した。
SCOは相互信頼と互恵を協力の基盤としている。SCOの前身である「上海ファイブ(中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの5か国)」メカニズムは、国境地帯における信頼醸成と軍縮に関する2つの重要な協定の締結を基盤として発展してきた。
SCO発足後、加盟国は相次いで「上海協力機構憲章」「上海協力機構加盟国長期睦隣友好協力条約」という2つの綱領的文書に署名し、政治的相互信頼と善隣友好の強化を法的な形に定めた。
幾度も開催されたSCOサミットで各国首脳は、政策対話と意志疎通・調整を強化し、互いの正当な関心事項を尊重し、協力の中で生じた問題をタイムリーに解決した。共にSCOの発展方向を安定させ、世界の「信頼の赤字(欠如)」を埋める模範を示してきた。
SCOは平等と協議を相互関係の道としている。「平和五原則」(主権・領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政相互不干渉、平等互恵、平和共存)という歴史的知恵を継承することから「人類運命共同体」の構築という時代のビジョンに至るまで、「上海精神」が内包する平等と協議の道は、SCOが設立当初から「全く新しい国際組織」としての独特の性格を発揮することを可能にした。
それは「強権こそ正義」という覇権的な論理を排し、ゼロサムゲームや文明の衝突といった旧来の思考を超越し、平等な協議を堅持することで、新たな国際組織の発展の道を探求してきた。ラシド・アリモフ(Rashid Alimov)SCO前事務総長は、SCOの他の国際組織との違いは、加盟各国の声が平等に聴取され、全ての加盟国が「角のない」円卓を囲み、自国の利益を考慮しつつ共同発展のための共通点を見出そうとする努力にあると指摘している。
SCOは多様な文明を尊重することで調和と包容を促進している。「上海精神」の最も深い本質は、文明の平等と対話による包容を堅持し、異なる文明の平和的な共存と調和・共生を提唱する点にある。SCOの発展の最も強固な基盤は、文明の相互学習にあり、最も深い力は民心の相互理解にある。各国は開放と包容、相互理解と相互学習を堅持し、グローバル文明イニチアチブを実践し、科学技術、教育、芸術、保健衛生、観光などの分野で深い協力を展開し、人びとの豊かな精神生活への期待に応えている。
SCOは共同発展を追求し、ウィンウィンの繁栄を実現する。平和協力、開放包容、相互学習・相互啓発、互恵ウィンウィンという「シルクロード精神」は、「上海精神」と相まって、SCOに新たな発展の原動力を注入している。
SCOの世界経済に占める割合は着実に増加し、世界の経済成長への貢献度は絶えず向上している。「一帯一路(Belt and Road)」共同建設イニシアチブは、地域各国の発展戦略や協力イニシアチブと連結され、相互接続・相互連携が地域協力の力強い運動エネルギーを解き放ち、より高品質で持続可能な発展が、人びとの豊かで充実した生活への期待に応えている。
現在、百年に一度の大きな局面変化が加速的に進み、国際構造に深刻な調整が発生し、地域紛争が相次ぎ、平和の赤字(欠如)、発展の赤字(不足)、安全保障の赤字(欠如)、ガバナンスの赤字(欠如)が増える一方である。
「上海精神」を堅持するSCO加盟国は、歴史の正しい側に、人類文明の進歩の側に立ち、真の多国間主義を実践し、平等で秩序ある世界の多極化と普遍的で包摂的な経済グローバル化を提唱している。
グローバル・サウス諸国が団結し自立するための重要なプラットフォームとして、SCOはグローバルガバナンスの改善と「人類運命共同体」の構築に向けて、圧倒的な力を結集している。
「天津サミット」を新たな出発点として、SCOは今後も「上海精神」をたいまつとし、SCO運命共同体の構築の道を照らし続け、激動と変革の世界にさらなる安定性と発展・進歩への希望を吹き込んでいく。(c)People’s Daily /AFPBB News