より美しい「デジタル未来」へ手を携えて・中国
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【12月25日 People’s Daily】近年、上海協力機構(SCO)は、5Gネットワークの国境を越えたカバーからECプラットフォームの越境相互接続まで、デジタル決済の普及から人工知能の応用まで「デジタルシルクロード」を絆として、一連の革新的な実践を通じて、加盟国間のデジタル分野における協力を深めている。
防疫係員が家畜にワクチン接種を終えた後、スマホのアプリを操作するだけで情報入力と報告が完了する。牛や羊が出荷される際、アプリに携帯電話番号を入力すれば、過去3年間の家畜の免疫情報が照会できる。
新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)にある農・牧畜業の情報化を手掛けるハイテク企業「新疆七色花信息科技」のペーパーレス防疫システムと動物検疫電子証明発行システムのバックエンドは「新疆カラマイクラウドコンピューティング産業園区」に設置されている。
新疆ウイグル自治区のカラマイ市(Karamay)は、「中国・SCOビッグデータ協力センター新疆サブセンター」の所在地である。サブセンターは今年6月までにSCO加盟国の20以上の政府部門、研究機関、シンクタンク、通信事業者、企業、大学などに対し、9回の研修を実施し、累計300人以上の研修生を育成し、SCO諸国のデジタル変革を牽引する重要なプラットフォームとなっている。
デジタル変革は包摂的で持続可能な世界的成長の原動力である。中国はSCOとのデジタル協力を継続的に推進している。中国が投資し建設に参加した「中国・キルギス・ウズベキスタン越境光ファイバーケーブル」などのプロジェクトにより、地域ネットワークの遅延は40%低減され、データ伝送効率が大幅に向上した。
エジプトのスエズ運河河畔の工業団地では、「北斗測位システム」と「一網一雲一平台(1つのネットワーク、1つのクラウド、1つのプラットフォーム)」が企業に優れたデジタルサービスを提供している。
ウズベキスタンの「バーチャル教室」では、AIシステムが職業技能訓練の壁を打ち破ってる。「ハード接続+ソフトサービス」の立体的ネットワークを構築することで、SCO加盟国間に、経済貿易の流通と産業高度化を支えるデジタル基盤が形成された。
今年3月にサービスを開始した「蘇豪雲(SOHO Cloud)シルクロードECプラットフォーム」は、中国と中央アジアの貿易円滑化協力プラットフォームの重要な構成要素である。「蘇豪雲」にログインすると、中央アジア地域の中央アジア地域の30社近いバイヤーがオンラインで活発に活動し、江蘇省(Jiangsu)の500社余りのサプライヤーと協力交渉を行う様子が見て取れる。
世界のデジタル貿易は目覚ましい発展を遂げており、国際貿易の新たな注目点となっている。統計によると、2024年の中国のSCO加盟国からのEC輸入額は前年同期比34%増加した。「中国・SCO地方経済貿易協力モデル区」は「シルクロードEC」総合サービス拠点を立ち上げ、EC協力における越境決算などの問題を解決している。
「上海市数字証書認証センター」は電子署名、データ暗号化、電子印鑑などの技術を通じて越境貿易契約のオンライン締結を実現し、現在までに中露両国の100社以上の顧客にサービスを提供している。
エジプト行政開発部の前の部長・アフマド・ダウィシュ(Ahmed Darwish)氏は「デジタル経済の発展は各国共通のビジョンだ。SCOは技術主導、知恵による牽引、公平性を礎として、全ての人びとに恩恵をもたらすプラットフォームを提供している」と指摘する。
デジタル技術という高速レーンで、中国はシステム的なソリューションを提供することで、SCO加盟国がそれぞれの特性を活かした技術産業変革を実現するための支援を強化し、「デジタル格差」の解消に大きく貢献している。
カザフスタンの「魯班工坊(中国が海外で技能訓練、中国語学習、職業機会を提供する職業教育組織)」のスマートコネクテッド実習区では、タブレット端末を数回操作するだけで、砂盤模型に置かれた模擬自動運転車両が道路上を走行し始め、交通信号の指示に従って動作する。
中国側が提供した技術設備を基に、東カザフスタン技術大学(East Kazakhstan Technical University)は同国でいち早くスマート交通コースを開設し、スマート交通技術が当地の大都市の交通渋滞緩和に寄与する見込みだ。
現在、中国はSCO加盟国に10か所の「魯班工坊」を建設しており、開設したデジタル技術人材育成コースは、人工知能、ビッグデータ、ブロックチェーン、クラウドコンピューティング、5Gなどの分野をカバーしている。
SCOのデジタル協力は、人工知能、モノのインターネット(IoT)、ブロックチェーンなどの技術におよび、加盟各国はイノベーションの成果と技術応用を共有することで、加盟国のデジタル化イノベーション能力を高め、デジタル技術の工業、交通、農業、保健衛生、教育、エネルギーなどの分野の幅広い応用を推進している。
天山山脈を横断する光ファイバーネットワークからユーラシアをカバーするECプラットフォームまで、インターネット遠隔医療からデータ共有メカニズムまで、デジタル技術は日増しにSCO加盟各国の人びとの心を結び、共同繁栄を促進する架け橋となりつつある。今後、SCOはさらに多くの革新的プロジェクトの実現を推進し、各国が手を携えてより美しい「デジタル未来」へと歩みを進めていく。(c)People’s Daily /AFPBB News