広東・深センで大型就職フェア、5万件超の求人
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【12月30日 東方新報】中国・広東省(Guangdong)最大規模となる年末の大型就職フェアが、12月27日から28日にかけて、深セン(Shenzhen)・コンベンション&エキシビションセンター(福田)で開催される。
この就職フェアは、中国人力資源・社会保障部、教育部、広東省委員会、広東省政府が共催するもので、年末に行われる人材募集イベントとしては規模・参加機関ともに最大級となる。広東省をはじめ、香港、マカオを含む粤港澳地域の企業や機関が集まり、会場には1200社以上の主要な雇用主が参加する予定だ。提供される求人は5万件を超え、その中には年収50万元(約1100万5450円)以上の条件が提示されている職種も含まれており、国内外の高度人材を幅広く募る。
この取り組みは、広東省が進める人材誘致政策の一環で、省内21の都市が連携して合同採用を行う。当日は、世界500強企業をはじめとする大手企業のほか、中央・国有企業、重点大学(大学の研究、教育の質を高めるため、国が重点的に支援する大学のこと)、三甲病院(中国の最高ランクの医療機関)なども参加する。募集分野は、先進製造業、人工知能(AI)、低空経済、ヘルスケアなど、成長分野や将来産業が中心となり、分野ごとに多様なキャリアの選択肢が用意される。
博士号取得者やポスドクなど、高度専門人材を対象とした高水準の待遇を提示する求人も多数設けられる。華為技術(ファーウェイ、Huawei)、比亜迪汽車(BYD)、小鵬汽車(XPeng)、格力電器(Gree Electric)といった大手企業は、関連企業と連携した形で採用活動を行い、産業全体として人材を確保する姿勢を示す。テンセントも本社を中心に、音楽配信や金融関連事業を含むグループ各社と連携し、複数分野の人材募集を行う予定だ。これにより、求職者は一つの会場で、産業チェーン全体に関わる多様な職種と接点を持つことができる。
また、ファーウェイや騰訊(テンセント、Tencent)などの企業は、2027年卒業予定者を対象としたインターンシップ募集計画も同時に発表し、若年層人材の早期育成と確保を進める。
さらに会場には、アジア太平洋経済協力会議(APEC)関連の人材マッチングを目的とした専用エリアが設けられる。広東省に進出しているAPEC加盟国の外資系企業や、APEC市場への進出を検討する中国企業を対象に、政策相談や人材マッチング支援を行うほか、外国人材や留学経験者、海外事業に関わる人材に対しても、国際的なキャリア機会につながる情報提供が行われる予定だ。(c)東方新報/AFPBB News