北朝鮮、米韓首脳会談を受け中露に「原潜技術支援」要請の可能性
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【12月17日 KOREA WAVE】北朝鮮が韓米首脳会談を契機に、対米対抗を意識して中国・ロシアに原子力潜水艦(原潜)関連技術の支援を要請する可能性があるとの見方が、韓国の安全保障専門家から示された。日韓米の軍事的連携が進む中、北朝鮮は中露との安全保障協力を強化する動きを見せている。
韓国のシンクタンク「世宗研究所」のチョ・ジャンウォン客員研究委員は12月11日、『韓米首脳会談後の北朝鮮による中国・ロシアとの軍事協力の方向性』と題した報告書を発表し、10月29日に韓国・慶州で開催された韓米首脳会談以降の北朝鮮の動向に言及した。
報告書によると、北朝鮮は朝鮮中央通信の論評で、日韓米三国間の連携強化を「インド太平洋地域における米国の軍事介入の一環」として強く反発しているという。
北朝鮮は11月18日付の論評で、「3カ国首脳が我々の完全な非核化方針を再確認したことは、現政権の対北朝鮮政策の正体を如実に示すものだ」と非難。28日にはさらに、米軍がグアム近海で実施した合同対潜演習「サイレント・シャーク」や、台湾海峡近隣の日本・与那国島への米軍前方拠点設置を問題視し、3カ国の軍事的接近に対する警戒感を示した。
報告書は、北朝鮮が米国による韓米・日米同盟の地域化と「NATO(北大西洋条約機構)」化に危機感を募らせていると指摘。「朝中露を包囲しようとする戦略だ」との認識を前面に押し出しているという。
特に11月18日の論評では、「国家主権と安全、地域の平和を守るため、正当かつ現実的な措置を講じる」と明言しており、これは事実上、中国・ロシアとの安保協力強化を意味していると分析されている。
チョ・ジャンウォン研究委員は、韓国の原潜保有構想や核燃料再処理能力の確保に北朝鮮が刺激され、戦略兵器開発の一環として中国・ロシアに原潜に関する技術支援を要請する可能性も排除できないとした。
ただ、チョ・ジャンウォン研究委員は現時点で中国やロシアが北朝鮮に原潜開発の中核技術を提供する可能性は現実的には低いとの見方も示した。
中国は米中対立が続いているものの、まだ北朝鮮に先端軍事技術を提供するほど軍事的緊張が高まっている状況ではないとし、ロシアについても、昨年6月に包括的戦略的同盟関係を結んで以降、軍事協力は進展しているが、核関連技術の提供には慎重とみられる。
とはいえ、チョ・ジャンウォン研究委員は「米国の地域覇権化が進めば、北朝鮮の軍事的・地政学的価値が再評価され、状況が変化する可能性はある」と指摘。特に「中国が台湾情勢をめぐって米国と軍事的に対立する局面となれば、北朝鮮との協力の重要性はさらに高まる」との見通しも示した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News