【12月12日 CGTN Japanese】国連貿易開発会議(UNCTAD)は12月9日に公表した年末報告で、2025年の世界貿易額が前年比約7%増の35兆ドル(約5480兆円)に達し、過去最大を更新する見通しを示しました。地政学的緊張やコスト上昇、世界的な需要の不均衡といった逆風は残るものの、特に今年後半は貿易が堅調に推移したことが背景にあります。

報告によると、2025年第3四半期の世界の貿易額は前期比2.5%増加し、物品貿易が約2%、サービス貿易が4%伸びました。第4四半期も増加基調は続くものの、伸び率はやや鈍化するとみられています。年間では物品貿易額が1兆5000億ドル(約235兆円)、サービス貿易が7500億ドル(約117兆円)増加する見込みです。

地域別では、東アジアの力強さが際立ち、年間輸出は9%増と主要地域で最も高い伸びを示しました。域内取引も10%増加し、地域内の結び付きが一段と強まっています。国別では中国と韓国が東アジアのけん引役となり、南米ではブラジル、アフリカでは南アフリカが成長の中心となりました。また、中国とインドはサービス輸出の拡大が顕著で、新興国の存在感が一段と増しています。

産業別では、電子機器を中心とした製造業が経済の主要な成長エンジンとなる一方、エネルギーや自動車関連は伸びが限定的でした。報告はまた、政治的に関係が近い国や地理的に距離の近い国との取引を優先する動きが2025年に一段と強まり、貿易の流れがそうした国々へと移りつつあると指摘しています。こうした動きは世界の貿易構造に再編を促す可能性があります。

UNCTADは、世界経済の減速傾向や債務負担の増大、貿易コストの上昇、さらには地政学的リスクが続くことから、2026年の世界貿易の見通しには不確実性が残るとしています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News