イタリアの観光名所で中年男性を救った新婚の韓国海洋警察官
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【12月07日 KOREA WAVE】新婚旅行中にイタリア・ミラノの観光名所、ドゥオモ広場で心停止状態に陥った50代の男性を救った韓国の海洋警察官が称賛を受けている。
ドゥオモ広場で11月2日午後5時30分ごろ、新婚旅行を楽しんでいたユン・ジェホン氏(35)は、意識と呼吸を失って倒れている中年男性を見つけた。周囲には現地の人々や観光客が集まっていたが、誰もがどうすればよいのか分からず立ち尽くしていた。
ユン氏はツアーの途中だったため一瞬ためらったが、「人命が最優先」との思いから人ごみをかき分けて男性の元へ向かった。即座に心肺蘇生(CPR)を実施し、妻や周囲の人に救急通報を要請。2〜3分ほどの応急措置の後、現地の警察と救助隊が到着し、男性の呼吸が戻ったという。
ユン氏は韓国・海洋警察庁の幹部候補67期出身で、現在は国務調整室安全環境政策官室の災害対応チームに所属している国家公務員だ。職業柄、心肺蘇生などの緊急救命措置に習熟しており、初動対応の重要性も日頃から認識していた。
災害対応チームでは全国の事故や災害をモニタリングし、迅速に初動対応する役割を担っている。ユン氏の妻も雇用労働省職員で、状況の深刻さをよく理解しており現場で補助したとされる。
ユン氏は「公務員として当然のことをしただけ」と語り、「あの状況なら誰であっても同じ行動をとっただろう」と淡々と述べた。
この行動は韓国のイタリア大使館にも伝わり、エミリア・ガット大使が感謝の意を表した。ユン氏は11月28日、家族と共に大使館を訪れ、ガット大使と面会。そこで「両国の友好に少しでも貢献できたなら光栄」とし、「この感謝は私個人に対するものではなく、韓国の公務員社会に対する信頼の表れだ」と語ったという。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News