【12月1日 AFP】南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領は11月30日夜、南アフリカで白人が虐殺しているとする米国の主張について「明白な誤情報」だとして非難した。

1月にホワイトハウスに復帰して以降、ドナルド・トランプ米大統領は、南アフリカの少数派アフリカーナー(オランダ系を中心とする南ア生まれの白人)に対して「虐殺が行われている」と繰り返し主張している。

南ア・ヨハネスブルクでは先月、G20首脳会議が開催されたが、米国は会議をボイコットし、次回の米国開催の首脳会議にも南アフリカを招待しない考えを示した。

ラマポーザ大統領はSABCテレビでの演説で、米国の会議ボイコットが「わが国でアフリカーナーに対するジェノサイドや白人からの土地没収が行われている」という「根拠のない虚偽の主張」に基づいていると指摘し、「これは明らかに誤った情報だ」と述べた。

さらに「米国政府が取った立場は、国内外のグループや個人による持続的な誤報キャンペーンに影響を受けたものである」とし、「これら誤報を広める人々は、南アフリカの国益を危険にさらし、雇用を破壊し、最も重要なパートナーの一つである米国との関係を弱体化させている」と非難した。

ラマポーザ氏は「対等な主権国家として、尊重と尊厳をもって米国政府との対話を続ける用意がある」と語った。(c)AFP