世界の武器メーカー、24年収益が過去最高に 紛争拡大で需要増
このニュースをシェア
【12月1日 AFP】世界の武器メーカー上位100社の収益は昨年、過去最高の6790億ドル(約105.5兆円)に達した。ウクライナやパレスチナ自治区ガザ地区での紛争が需要を押し上げたと、研究機関が1日に発表した。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は、前年比で5.9%増となったと明らかにした。2015~24年にかけて、上位100社の収益は計26%増加したという。軍事支出・武器生産プログラムの研究者ロレンツォ・スカラッツァート氏は「昨年の世界の武器収益は、SIPRIが記録した中で最高だった」と述べた。
同プログラムの研究者ジェイド・ギベルトー・リカール氏はAFPに対し、「主に欧州が牽引しているが、アジアとオセアニアを除くすべての地域で増加している」と語った。
リカール氏は、欧州での需要増はウクライナ戦争と「欧州諸国が抱くロシアへの脅威認識」が背景にあると指摘した。
ロッキード・マーティン、RTX(旧レイセオン・テクノロジーズ)、ノースロップ・グラマンなど、100社中39社が拠点を置く米国は、24年の収益は3.8%増の3340億ドル(約52兆円)で、世界全体のほぼ半分を占めた。
アジア・オセアニア地域23社による24年の収益は、1.2%減の1300億ドル(約20兆円)だった。世界で唯一収益減少を記録した地域となった。
この落ち込みについて報告書は、中国メーカーの大幅減が主因だと強調。同プログラムのディレクター、ナン・ティアン氏は「中国の武器調達をめぐる一連の汚職疑惑が、24年の主要契約の延期やキャンセルにつながった」と述べ、この動きが「中国の軍事近代化への不透明感を強めた」とした。
一方、日本と韓国の武器メーカーは、欧州からの需要増を受けて収益が伸びた。
中東地域には9社が拠点を置き、24年の収益は計310億ドル(約4兆8000億円)に達した。
ランク入りしたイスラエル企業3社はそのうち半分超を占め、収益は16%増の162億ドル(約2兆5000億円)となった。
SIPRIのズバイダ・カリム氏は「ガザでのイスラエルの行動に対する反発の高まりは、イスラエル製武器への需要に大きな影響を与えていないようだ」と述べた。(c)AFP/Johannes LEDEL