【11月30日 AFP】軍が政権を掌握したアフリカ・ギニアビサウで29日、オルタ・インタ暫定大統領が5人の軍将校と4人の女性を含む28人を任命し、新政権を発足させた。一方、ウマロ・シソコ・エンバロ大統領はコンゴ共和国の首都ブラザビルに到着した。

ギニアビサウでは26日、軍がクーデターを起こして政権を掌握した。23日に行われた大統領選の暫定結果が発表される前日だった。エンバロ大統領は当初、隣国セネガルへ出国していた。

クーデターの真の動機は不明だが、一部ではエンバロ氏の承認を得て実行されたとの憶測がある。

軍事政権が、大統領の近しい同盟者とされるインタ将軍を暫定政権のトップに任命したことで、こうした疑念は強まった。暫定大統領の任期は最大1年とされる。

インタ氏は、麻薬組織が国内に混乱を引き起こそうとしていたと主張し、クーデターを正当化した。29日には新政府に対し「汚職と麻薬取引と戦う」よう求めた。

野党や一部の専門家は、2020年から政権を握るエンバロ氏が選挙プロセスを停止するためにクーデターを画策した可能性を示唆している。(c)AFP