【11月30日 AFP】米国のドナルド・トランプ大統領は29日、ベネズエラに対する圧力を急速に強め、同国の領空は「閉鎖された」とみなすべきだと警告した。

トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「すべての航空会社、パイロット、麻薬密売人、人身売買業者へ。ベネズエラ上空および周辺の領空は全面的に閉鎖されていると考えるように」と書き込み、それ以上詳細について記さなかった。

数日前に米連邦航空局(FAA)が、ベネズエラ周辺の緊張が高まっていることを受けて各航空会社に注意を促し、複数の大手キャリアが運航を停止する中でこの警告が発せられた。

カリブ海での米軍の大規模な軍備増強を、ニコラス・マドゥロ大統領の排除を狙った圧力とみなすベネズエラ側は、トランプ氏の警告を「植民地主義的脅迫」と非難した。

同国外務省は、トランプ氏の投稿は「ベネズエラ国民に対する、新たな、大げさで、違法かつ不当な攻撃」であるとし、この領空の混乱によって、米国からのベネズエラ移民の送還便も停止されると警告した。

トランプ政権は大規模な軍事展開をカリブ海で行い、ベネズエラへの圧力を強めている。米国はこの目的を麻薬取引の抑制だとしているが、ベネズエラ側は最終的な狙いが政権の交代だと主張している。(c)AFP