ズマ前統領の娘が議員辞職 南ア男性をロシアの傭兵部隊に送り込んだ疑惑の渦中
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【11月29日 AFP】南アフリカ人男性をロシアの傭兵(ようへい)部隊に入隊させてウクライナ侵攻に参加させる活動に関与した疑惑の渦中にあるジェイコブ・ズマ前大統領の娘が、国会議員を辞職した。所属する政党「民族の槍(MK)」が28日、明らかにした。
警察は先週、ドゥドゥジレ・ズマ・サンブドラ氏の異母姉妹の一人による告発を受け、同氏が南ア人男性17人を「本人の同意なく」ロシアに誘い込み、ウクライナ侵攻に参加させたと容疑について捜査中だと発表した。
大統領府は11月、「高収入が得られるなど甘い言葉で、ロシアとの激戦が続くウクライナ東部のドンバス地域(ルハンスク、ドネツク両州)に誘い込まれ、身動きが取れなくなった南ア人男性17人から帰国支援を求める救難通報を受けたと発表した。
民族の槍幹部の一人は沿岸都市ダーバンで記者会見し、「ドゥドゥジレ・ズマ・サンブドラ同志は、国会議員およびすべての公職を即時辞任すると申し出た」と述べた。
別の幹部は、「われわれの知る限り、辞任は罪の自白や有罪認定とは一切関係ない」「民族の槍は、これらの若者たちに影響を与えているロシア・ウクライナ問題には一切関与していない」と述べた。
民族の槍によると、ズマ・サンブドラ氏は警察の捜査に対し、宣誓供述書で回答したという。
警察によると、この事件の捜査は国家に対する犯罪を捜査する特別部門に引き継がれたという。
現地メディアは、民族の槍が南ア人男性をロシアに派遣して治安維持訓練を受けさせていると報じている。(c)AFP