【11月29日 AFP】イランサッカー連盟(FFIRI)は28日、米国が代表団にビザ(査証)を発給しなかったため、来週米首都ワシントンで開催される2026年W杯北中米大会の組み合わせ抽選会をボイコットすると発表した。

連盟広報は国営テレビで「われわれは国際サッカー連盟(FIFA)に対し、この決定はスポーツと無関係なもので、イラン代表団のメンバーは抽選会に参加しないと伝えた」と述べた。

イランのスポーツサイト「Varzesh 3」は25日に、米国がメフディ・タジ連盟会長を含む数名にビザを発給しなかったと報じていた。

タジ会長は27日に、ビザを発給しない決定は政治的なものだと非難し、「FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に、これは純粋に政治的な見解であり、FIFAは米国にこのような行為をやめるよう伝えるべきだと申し入れた」と述べていた。

「Varzesh 3」によれば、アミール・ガレノエイ監督を含む代表団の4人にはビザが発給されたという。

米国とイランは40年以上にわたって対立関係にある。

両国は4月から核問題について高官協議を行っていたが、イラン側のウラン濃縮活動を巡って対立。さらに6月にはイスラエルがイランへの爆撃を開始して12日間の戦争が勃発(ぼっぱつ)し、米国も一時的に参戦して核施設を攻撃したことで協議は頓挫した。

米国、カナダ、メキシコの共催で行われるW杯組み合わせ抽選会は、12月5日に行われる。(c)AFP