【11月27日 AFP】ドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー大統領は26日、ドイツ人はスペイン内戦(1936~1939年)中の1937年に行った「ゲルニカ爆撃」という「罪」を忘れてはならないと述べた。

ナチス・ドイツがスペイン内戦でフランシスコ・フランコ将軍ら率いる反乱軍を支援するために派遣したドイツ国防軍の遠征部隊「コンドル軍団」は1937年4月26日、スペイン北部ゲルニカを爆撃し、大勢の人を殺害した。

シュタインマイヤー氏は3日間の国賓訪問初日、マドリードの王宮で国王フェリペ6世とレティシア王妃主催の晩さん会で演説し、ドイツ人はゲルニカで「罪という重荷を自ら背負った」「ドイツ人が当時の出来事を忘れないことが私にとって非常に重要だ。この犯罪はドイツ人によって犯された」と述べた。

さらに、「ゲルニカは、平和、自由、そして人権擁護のために立ち上がることを思い出させる」と付け加えた。

シュタインマイヤー氏は28日、フェリペ6世と共にドイツの国家元首として初めてゲルニカを訪れ、犠牲者を追悼する予定。

今回の訪問は、ドイツのロマン・ヘルツォーク元大統領がゲルニカ爆撃へのドイツの「関与」を認め、「和解」を呼び掛けてから約30年の時を経て実現した。

シュタインマイヤー氏は晩さん会に先立ち、マドリードのレイナ・ソフィア美術館で、罪のない民間人の苦しみを捉えたことで知られるパブロ・ピカソの反戦絵画「ゲルニカ」を鑑賞した。(c)AFP