【11月27日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(79)は26日、自身の年齢と疲労のサインが増えていることに焦点を当てた米紙ニューヨーク・タイムズの報道に激怒し、自分はエネルギーに満ちあふれていると主張し、記事を書いた女性記者を「内面も外見も醜い」と侮辱した。

トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「人生でこれほど懸命に働いたことはない。それにもかかわらず、間もなく廃刊になるニューヨーク・タイムズの極左の狂人たちは、私がエネルギーを失っているかもしれないと中傷する記事を書いた。事実は全く正反対であるにもかかわらずだ」と述べた。

トランプ氏は米国史上最高齢で大統領に就任した人物で、1月に2期目を開始して以来、大統領の職務が重荷となっているのは明らかだ。

だが、トランプ氏は大文字やスペルミスが散りばめられた長文投稿で、25日に公開されたニューヨーク・タイムズの記事は自身の成果を無視していると主張。

昨年の大統領選勝利から好調な米国株式市場、国外での紛争解決に至るまで、数々の功績を列挙した。

さらに、最近受けた健康診断の結果は「完璧」で、包括的な認知機能検査も「満点だった」と自慢した。

トランプ氏は81歳で大統領を退任したジョー・バイデン前大統領とは対照的に、メディアに頻繁に登場し、記者からの長時間にわたる質問に頻繁に答えている。

ホワイトハウスの報道官がトランプ氏を信じられないほど力強い人物と表現し、筋肉隆々のスーパーヒーローや戦士として描いたAI(人工知能)生成画像を公開しているが、トランプ氏の活力は明らかに衰えている。

ニューヨーク・タイムズの記事によると、トランプ氏は第1次政権時と比べて公の行事や国内視察を大幅に減らし、通常は正午から午後5時まで公務を行っている。

今月に大統領執務室で行われ、テレビ中継されたイベントでは、居眠りしているように見えた。

トランプ氏の健康状態をめぐっては、特に10月にMRI検査を受けた理由とその所見など、未解決の疑問が数多く残されている。腫れ上がった足首や右手の大きなあざの写真も、臆測を呼んでいる。

トランプ氏はニューヨーク・タイムズを「まさに『国民の敵』だ」と非難し、記事を書いた女性記者を「内面も外見も醜い」と侮辱した。

トランプ氏は今月、別の女性記者を「子豚」、さらに別の女性記者を「ひどい人」と罵倒している。

ニューヨーク・タイムズはトランプ氏の投稿に対し、「報道は正確であり、事実を直接報じている」と反論。

「中傷されようが個人を侮辱されようが、この姿勢は変わらない。このような脅迫戦術に直面しても、本紙の記者たちが政権の取材をためらうことはない」と続けた。(c)AFP