【11月25日 東方新報】中国人力資源・社会保障部の運東来(Yun Donglai)副司長は16日、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)南寧市(Nanning)で、中国は「質の高い十分な雇用の実現」を柱に、地域の特色を生かした「労務ブランド」(地域ごとに育成する専門職人や技術労働者のブランド)の発展を加速させる方針を示した。

南寧では同日、「全国労務協作・労務ブランド発展大会」の記者会見が開かれた。会見によると、中国はここ数年、貧困地域の特産品づくりや伝統技術などを基盤に、約200の労務ブランドを重点的に支援してきた。こうしたブランドを通じて雇用された住民の賃金は、一般的な出稼ぎ労働より高く、技術職では収入が倍増する例も珍しくない。

この「労務ブランド」という仕組みは、地域の名物産業や得意分野を軸に、技能訓練・雇用創出・産業振興を一体化させた新しい地域発展モデルだ。政府は政策支援や研修体系の整備を強化しており、これまで個別に行われていた就業支援が、産業全体を巻き込む形で高度化している。

象徴的な例が、広西自治区柳州市(Liuzhou)の名物料理「柳州螺蛳粉(タニシ麺)」。

地元では「螺蛳粉職人」を労務ブランドとして育成し、関連工場や物流、観光など幅広い産業に雇用が広がった。現在、全産業チェーンで30万人以上の仕事が生まれ、そのうち5万4千人は貧困ラインを抜けた住民が採用されたという。

運東来氏は今後について、先端製造業やサービス産業など成長分野の需要を見極め、労働者がブランドを軸に企業設立や新ビジネスに挑戦できる環境づくりを進めると説明した。また、労務ブランドの「旗艦企業」育成や、業界団体・地域連合の設立を後押しし、ブランドをクラスターとして成長させる計画もある。さらに、ブランドごとのプロジェクトデータベースを整備し、全国に向けて特色ある労務ブランドを発信していくとしている。

大会は人力資源・社会保障部、農業農村部などが共同で開催し、11月18〜19日に南寧で実施される。会場には省をまたいだ労務協力企業や労務ブランド企業、主要産業パークなど400社以上が参加し、合計2万件の求人を用意。人材と産業のマッチングを促す場となる。(c)東方新報/AFPBB News