北朝鮮、金正恩総書記の「国家保衛省訪問」を異例の公開…内部統制を強化か
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【11月20日 KOREA WAVE】北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党総書記が国家保衛省を訪問したことが明らかとなった。同省訪問を公開したのは異例だ。対外メッセージよりも体制の引き締めと内部統制に注力しているとの見方が広がっている。
党機関紙・労働新聞は11月19日、キム総書記が18日、国家保衛機関創設80周年を記念して国家保衛省を祝賀訪問したと報じた。
国家保衛省は、北朝鮮の体制維持で中枢を担う組織。住民の思想統制や反体制分子の摘発、韓国への情報活動などを担当している。過去には「国家安全保衛部」として知られ、絶大な権限を持つ機関とされる。
キム総書記がこの機関を公開の場で訪れたのは、2012年の就任初期以来13年ぶり。今回の訪問は、キム総書記が自身の権力基盤を支える中枢機関を直接掌握・管理している姿勢を鮮明に示したものと受け止められている。
労働新聞に掲載された施設の標識によれば、キム総書記は最高指導者に就任する前の2009年4月にもこの機関を訪問していたとされており、以前から深い関わりを持っていたことが伺える。
キム総書記は保衛省のほか、治安を担う社会安全省や司法機関である最高裁判所・最高検察所も相次いで訪問している。これら一連の動きは、12月中旬に予定されている朝鮮労働党中央委員会総会および来年初めに見込まれる第9回党大会を前に、体制の安定と内部結束の強化を目指しているとの見方が有力だ。
一方、韓国国防省が11月17日に提案した南北軍事会談に対し、北朝鮮はこれまで反応を見せていない。また、北朝鮮メディアは韓米首脳会談の内容を非難する論評を出したが、キム総書記自身は外交的対応には関与せず、内政に注力する姿勢を見せている。
韓国・統一研究院のオ・ギョンソプ主任研究委員は「北朝鮮政権が安定を図る上で要となる機関を訪問したのは、党大会を控えて体制引き締めを本格化させる意図がある」と分析した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News