【11月26日  People’s Daily】正午時分、日本の八戸市にある焼肉店では客足が途切れることなく、鉄板がジュージューと音を立てている。配膳ロボットが一台、テーブルの間の狭い通路を安定した様子で通り抜け、出来立ての料理を客のもとへと運んでいく。

「ロボットの配膳は安定していて、清潔で安全だ」、焼肉店の店長は思わず感嘆した。

これは中国の「上海擎朗智能科技(KEENON Robotics)」製の配膳ロボットだ。今やこのロボットは焼肉店にとって欠かせない存在となっている。人件費の高騰と従業員の高齢化も深刻で、日本ではホテルや飲食店などを中心に、サービスロボットの導入が進み、人的資源の不足を補っている。同社は5年前に海外市場進出を開始した。先進的な技術力を活かして大いに活躍できると期待していた。ところが予想に反して、日本パートナーからは「なかなか売れない」というフィードバックが繰り返し寄せられた。

問題はどこにあるのか?同社の検討チームは東京の大通りや路地をくまなく歩き回って、その理由を探ろうとした。調査の中で、日本のサービスは比較的ゆっくりしたペースが好まれ、ロボットの外観にも親しみやすさが求められていること、つまりその背景には異なる文化的な審美眼の違いがあることに気づいた。

最も直接的な問題は、サイズが大きすぎることだった。中国で主流の大型ロボットは日本では上手く動き回れず、通路で方向転換もできなかった。

そこでチームは一から設計を見直し、日本向けのロボットを開発した。小型で機敏に動き回れ、音声システムを日本語に変更し、画面のアニメーションの表情も変化するようにした。

こうして誕生した新しいロボットは、最小49センチの通路を通り抜けることが可能で、機体の背面に二段もしくは三段のトレイも装備した。さらに複数のカメラとセンサーを追加し、混雑する場所での突発的な状況を感知しやすくした。同社は現在、日本国内に200以上の技術サポート拠点を設置し、通常の故障であれば2時間以内に対応し、24時間以内に修理を完了する体制を整えている。

あるチェーン店の店員がロボットのセンサー障害に気づいた事例では、修理を依頼してから2時間も経たないうちに、同社の技術サービス担当者が予備ロボットを携えて現場に駆けつけた。この予備ロボットは、使用前にわずか数分のクラウド同期を行うだけで「前任ロボット」が担っていた全ての「記憶」を引き継ぐことができ、「再トレーニング」は不要だ。技術サービス員は故障したロボットを技術センターに持ち帰って修理する。この一連の流れは実に手際よく進められた。

同社の創業者・李通(Li Tong)氏は「日本で従業員を一人雇うコストは高額になりがちだが、ロボットを『雇用』するコストは人件費の3分の1で済む。しかもロボットは年中無休で、安定した効率を発揮する」と話す。中国製ロボットの輸出規模は拡大を続けている。「上海擎朗智能科技」のロボット製品も今や日本で多くの大型飲食チェーン店で採用されている。また図書館やホテルなどでも、同社のロボットを見ることができる。顧客のニーズに応えるため、同社は日本にローカルサーバーを設置し、保税倉庫やメンテナンス拠点に常用部品をストックしている。ソフトウェアも、日本式の管理特性に合わせてアルゴリズムを最適化している。

サービスロボットに加えて、中国製の物流ロボットも日本で人気を博している。日本の帝京大学(Teikyo University)経済学部の露口洋介(Yosuke Tsuyuguchi)教授は「中国のロボット産業が、規模の競争から、技術力の競争、品質の競争、ブランド力の確立へと発展・成長してきたことは、中国製造業の華麗な変身を生き生きと表している」と指摘する。

今年日本の大阪で開催された「第6回関西物流展」では、浙江省(Zhejiang)湖州市(Huzhou)に拠点を置く「牧星机器人(浙江)(Mushiny Robotics)」が注目を集めた。同社が提供する仕分けシステムと貨物が作業者の手元に自動搬送されるGTP(Goods-to-Person)ソリューションは、東芝や三菱などの日本企業によって展示会場で紹介された。同社が以前開発していた物流ロボットとソフトウェアシステムは、すでに日本の関東地方の複数の医薬品業界の倉庫で採用され、現地の医薬品関連の増大する物流需要を満たしてきた。さらに、同社が日本の有名自動車メーカー向けに設計した新型のツールボックス搬送とピッキングロボットは、激しい競争を勝ち抜き、顧客の認証を獲得した。
 
「牧星机器人(浙江)」は、物流ロボットと機器の研究開発と製造に特化した企業であり、その製品の7割以上が先進国に輸出されている。同社のハードウェア技術センターの何梓傑(He Zijie)総監の話によると、上半期の売上額は過去最高を更新し、前年同期比で約3割増加した。
何総監は「海外の物流自動化プロジェクトで、わが社の製品がますます目立つようになっている」と自負する。

革新的な最先端技術と徹底した現地化戦略により「牧星机器人(浙江)」は日本市場に確固たる地位を築いている。「現地の物流業界のニーズに応えながら、継続的な研究開発を通じてウィンウィンの関係を実現していく」、同社は今後の方針をこのように述べている。(c)People’s Daily /AFPBB News