アフリカ53か国が中国の「関税ゼロ・朋友サークル」に・中国
このニュースをシェア
【11月16日 People’s Daily】平日の午後、北京市朝陽区のカフェで、数人の客がのんびりとコーヒーを楽しんでいた。
「当店のコーヒー豆のほとんどはルワンダ産です」、店主の張雪(Zhang Xue)さんがそう教えてくれた。ルワンダの一部地域は海抜が高く、昼夜の温度差が大きい。その特殊な気候と土壌で育ったコーヒー豆は、粒がふっくらとしており、鮮やかな果実香と花の香りが特徴だという。「以前は、輸入コーヒー豆の顧客層は限られており、皆試してみたい気持ちはあっても、価格がけっこう高かった。ここ数年、中国とアフリカの協力関係がますます密接になり、関税率が調整され続け、それがコスト削減につながって、より多くのコーヒー愛好家がルワンダ産の豆を味わえるようになった」、張さんはこのように説明している。
変化はコーヒー豆だけにとどまらない。近年、中国の多くの都市のスーパーマーケットの棚には、多種多様なアフリカ産の商品が並ぶようになった。南アフリカのワイン、セネガルのマグロ、ケニア産アボカド、ベナン産パイナップなど、これらは全て中国の対アフリカ関税調整の顕著な成果である。
近年、中国はアフリカ諸国に向けて市場開放レベルを継続的に拡大し、アフリカ諸国はその優良な産品の対中輸出を促進している。2024年12月1日から、中国は33のアフリカ諸国を含む、中国と国交のある全ての後発開発途上国(LDC)に対し、全品目の関税をゼロとする待遇を適用した。
先般、中国はこの関税ゼロ措置の対象を53のアフリカの国交樹立国に拡大すると発表した。業界関係者によれば、この措置は、中国・アフリカ協力をより深い次元の産業協力へと前進させ、より高い付加価値を共に創造する後押しになるという。
北京大学アフリカ研究センターの王進傑(Wang Jinjie)副秘書長は「ゼロ関税政策は、アフリカ産品の中国市場参入障壁を大幅に引き下げ、アフリカの輸出規模拡大と品目の多様化の条件を整えた」と話す。
昨年、中国・アフリカ貿易額は2956億米ドル(約44兆8957億円)に達し、4年連続で過去最高を更新した。中国は16年連続でアフリカ最大の貿易パートナー国の地位を維持している。ゼロ関税政策が開始されてから今年3月までに、中国のアフリカの後発開発途上国からの輸入額は214億2000万米ドル(約3兆2533億円)に達し、前年同期比15.2%増加した。
コーヒーという品目だけを見ても、今年第1四半期には、中国のアフリカからのコーヒー輸入は前年同期比70.4%増加し、カカオ豆の輸入は56.8%の増加となった。
王氏は「従来の自由貿易の枠組みは一般的に、互恵交渉と品目別の免除リストに依存しており、全体としてはパートナー国に有利ではあるが、全ての発展途上国の要望を同時に満たすことは難しかった」と指摘し、「これに対し、中国のゼロ関税政策の拡大は一方的な市場開放拡大という形で、全てのアフリカパートナー国に対等な市場アクセスの待遇を提供し、それに税関手続きの簡素化、通関プロセスの最適化といった利便化措置が組み合わせたものだ。この制度的イノベーションは、アフリカ諸国が平等に世界貿易体制に参加したいという期待に、効果的に応えるものだ」と説明した。
アフリカ各国は、地理的環境、資源賦存(ふぞん)、経済構造などがそれぞれ異なる。例えば、ケニアはアフリカ有数の花卉(かき)輸出国だ。タンザニアはカシューナッツ、サイザル麻などの農産物の生産量がかなり多い。南アフリカはアフリカで最も経済が発達した国の一つとして、産業体系が比較的整備され、鉱業、農業などが比較的成熟している。
中国農業大学(China Agricultural University)人文発展学院の張伝紅(Zhang Chuanhong)教授は「資源型、農業型、あるいは工業基盤が比較的脆弱なアフリカ諸国であっても、ゼロ関税政策を利用して対中輸出を拡大し、自国の産業チェーン・バリューチェーンをさらに発展させ、現地経済の加速的な発展を促進できる」と分析する。
このほか、中国はアフリカ現地におけるバリューチェーンの拡大・構築を積極的に推進し、アフリカの発展をよりよく支援している。商務部の唐文弘(Tang Wenhong)長官助理によると、中国企業はアフリカの各種経済貿易区の建設と投資を拡大し、中国とアフリカの産業連携協力を推進し、現地の税収、雇用、輸出による外貨獲得に重要な貢献をしている。
エジプトでは、中国企業が建設したスエズ経済貿易協力区が、紡績、ガラス、建材、家電などの産業クラスターを形成し、アフリカの工業化を支援する成功例となっている。
タンザニアでは、中国企業が建設した東アフリカ商貿物流産業園区にはすでに430社以上の中小企業が進出し、全面稼働後は、現地に2万人以上の雇用を創出すると見込まれている。ザンビアでは、中国企業が建設したザンビア・中国経済貿易協力区が、銅鉱山の採掘、精錬、加工までの全産業チェーンの構築を進め、アフリカの鉱物産品の付加価値向上を支援している。
中国商務部の関係者は「中国はアフリカ諸国の実情と具体的な要望を十分に考慮し、より便利な貿易、より包摂的な成長、より強靭なサプライチェーン、より現代的な発展分野などのモジュール(構成要素)について、柔軟で実務的な方法で協議を行う。世界貿易機関(WTO)ルールに合致し、双方の利益と要望に沿った合意を一日も早く達成し、最終的には100%の品目についてゼロ関税を実現する。中国の超大規模市場と中国式現代化の発展の成果をもって、アフリカ諸国により多くの機会を提供していく」との方針を示した。(c)People’s Daily /AFPBB News