【三里河中国経済観察】中国製造、いま「心(チップ)」を換える時
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【11月15日 CNS】新たな発展構造を築くうえで最も本質的な特徴は、高いレベルでの自立と自強を実現することにある。国内循環を円滑にし、国際循環における新たな優位性を築く鍵は、科学技術の自立と自強を加速させることだ。科学技術革新と産業革新が深く融合するなかで、中国では次々と技術成果が生まれ、革新的な応用が加速的に実用化され、新しい生産力の形成が進んでいる。こうした「イノベーションの勢い」は経済の「原動力」へと転化しつつあり、新たな発展構造を支える科学技術基盤はますます強化されている。その中でも人工知能(AI)は、新たな科学技術革命と産業変革を導く戦略的技術として、その重要性と役割が一段と際立っている。
人工知能は「中国製造」の境界を再定義している。「AI+」の力を借りて、あらゆる業界に知能化をもたらし、従来の生産方式や運営モデルを再構築する。市場の変化をリアルタイムに把握し、製品開発を迅速かつ知的に設計・検証することが可能になった。新しい産業や業態、ビジネスモデルの台頭と相まって、伝統産業の品質向上と刷新を促し、新興産業の成長や未来産業の先行的な配置を支えている。中国製造は「メード・イン・チャイナ」から「スマート・イン・チャイナ」への転換を加速させている。
人工知能の発展エコシステムも整備が進んでいる。国務院は「『AI+』行動の徹底実施に関する意見」を発表し、国家レベルで各分野のAI応用発展を指導する方針と、具体的なタイムテーブルとロードマップを明確にした。AIの市場応用を一層拡大し、「AI+」による経済・社会発展の全面的支援を進めることは、「新インフラ」「新政策」の活用を深化させる重要な方向でもある。製造業の全工程にわたるスマート化改造を通じて、AIを設計・生産・管理・サービスの各段階へ浸透させる。高性能計算センター、国家級データセンター、産業インターネット基盤の整備により、AI応用の基盤となる演算力・アルゴリズム・データの土台を強化する。また、高度な産業ソフトウェア、組込み型OS、産業向け大規模モデル、インテリジェントエージェントなどの「ソフト」分野を発展させ、持続的に進化可能なAI応用エコシステムを構築している。
AIは製造強国の建設にも大きな可能性をもたらしている。現在、中国ではAIの自立的エコシステム構築が急速に進み、大規模言語モデルの開発が群雄割拠する状況となっている。AIの中核産業は急成長し、企業のAI導入率も大幅に上昇、産業用ロボットの普及密度も著しく向上している。さらに「具身型AI(エンボディド・インテリジェンス)」の実用化も加速している。
中国は科学技術の自立と自強をさらに加速させ、弱点の補強と強みの強化を進め、科学技術の成果を実際の生産力へと転換し続けている。これにより「高い技術含有量」を持つ製品が世界の消費者に支持され、「中国製造」は新たな分野を切り開き、新たな競争優位を築きつつある。いまや中国はAI関連産業の成長が最も速い市場の一つとなり、かつてSF映画の中でしか見られなかった光景が、現実となりつつある。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News