ウクライナ、ロシアの攻撃受けエネルギー確保に奔走
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【11月10日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は9日、ロシアによるエネルギーインフラへの過去最悪級の攻撃を受け、各地で復旧作業が急ピッチで進められていると述べた。
ロシアはここ数か月、ウクライナのインフラへの攻撃を強めており、7日深夜から8日にかけて、全国のエネルギー施設に数百機の無人機を発進させた。
ゼレンスキー氏は9日夜、「ほとんどの地域で修理班がほぼ24時間態勢で作業している」「状況は困難だが、数千人がシステムの安定化と損傷の修復に関わっている」と述べた。
特に被害が深刻なのは北東部のハルキウ州とスームィ州、そして中部のポルタバ州だという。
オレクシー・クレバ復興担当副首相によれば、ハルキウでは約10万人が電気・水道・暖房を失っている。ポルタバでは9日に電力の大部分は復旧したものの、当局によると設備損傷により一部では依然として停電が続いている。
ロシアは侵攻開始以来、電力や暖房網を標的にしており、民間の重要インフラの多くが破壊されてきた。エネルギー省の副大臣によれば、ロシアは戦術を変更し、発電施設と送電・配電システムを同時に攻撃するようになったという。
ロシア国防省は、今回の攻撃について「ウクライナの軍需産業施設およびそれを支えるガス・エネルギー施設を標的にした」と発表した。
ウクライナ側も、ロシアのエネルギー・石油施設への反撃を行っており、ロシアの国境地域では2万人以上が停電していると地元当局は発表した。
ベルゴロド州のバチェスラフ・グラドコフ知事はテレグラムで、州都ベルゴロドの「電力や暖房供給網が深刻な損傷を受けた。複数の通りで電力供給に問題が発生しており、2万人以上の住民が停電の影響を受けている」と投稿した。(c)AFP
