韓国で「一人用ピザ戦争」本格化…伝統チェーンも続々参戦、進む「外食の個食化」
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【11月09日 KOREA WAVE】韓国の外食市場で「1人用ピザ」が新たな潮流となり、従来は大人数向けだったピザの在り方に変化が起きている。800万世帯を超えた1人暮らしの増加と、デリバリー・テイクアウト中心の消費スタイルの定着が、ピザ業界に一人向けメニュー開発を促している。
韓国の大手ピザチェーンであるピザハットは、1人世帯の拡大と消費トレンドの変化を受け、新たに「クラフテッド・フラッツ」という一人用ピザメニューを発売した。薄くてパリッとした生地に、トリプルチーズ、チーズペパロニ、ダブルポテトなど5種類の多彩なトッピングを展開し、手軽な食事としての魅力を打ち出している。
また、ドミノピザも2025年6月に「サブジャ」シリーズを発売し、1人向け市場に本格参入した。メニューは「マックコーンベーコン」「ソーセージマックス」「ポテト」「リアルプルコギ」など4種で、1人用サイズと手頃な価格が特徴となっている。
こうした動きの背景には、韓国ピザ市場をけん引してきた第1世代のフランチャイズチェーンの成長鈍化がある。低価格・小容量を武器に新興ブランドが台頭する中、大手チェーンも新たな需要開拓を迫られた格好だ。
ドミノピザを運営する食品企業チョンオDPKは、2024年に営業利益が前年比43%増の70億ウォンを記録したが、売上高(2012億ウォン)は前年とほぼ横ばいだった。韓国パパジョンズも売り上げは5.6%増の719億ウォンだった一方、営業利益は17.1%減の34億ウォンに落ち込んだ。ピザハットもフランチャイズ契約に関する訴訟問題の影響で経営の不確実性が続いている。
外食産業全体としても1人世帯の拡大により、従来の「家族外食」から「個人外食」へとトレンドが大きく変化している。韓国統計庁のデータによると、2024年末時点で韓国の全世帯数は2300万世帯に達し、うち1人世帯は804万5000世帯で全体の36.1%を占めた。10世帯中3世帯以上が単身世帯という構図だ。
このような環境下で、一人用ピザは消費者にとっても「手軽で現実的な選択肢」となっている。ひとりでも気兼ねなく楽しめるサイズと価格設定により、今後もしばらくは市場が成長を続けるとみられている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News