(c)MONEYTODAY
(c)MONEYTODAY

【11月07日 KOREA WAVE】韓国のSNS上に、残酷な事件や事故を扱った刺激的な映像コンテンツが蔓延している。中には過去の大規模災害や凄惨な事件を再現・編集したものもあり、視聴者にトラウマを引き起こす恐れがある。とりわけ、発達途上にある青少年にとっては、精神的な悪影響が懸念されており、専門家は「プラットフォーム事業者の責任を明確にする立法措置が必要だ」と訴えている。

MONEYTODAY記者が10月30日、Instagramで確認したところ、国内外の事件映像を投稿しているアカウントが多数見つかった。「ダークな映像が見たいならフォローして」と煽るような文言でフォロワーを集め、数万人単位の支持を得ているケースもある。

これらの投稿では、血のついた犯罪現場や、事故直前の被害者の姿などが、暗いBGMと共に公開されていた。中には、凶器で急所を襲う様子が収められた外国の暴力動画も存在し、「センシティブな内容」表示もなく自動再生されることが確認された。

専門家は、特に実際の映像を通じて災害や事件を目にすると、精神的ダメージが深刻になりやすいと警告する。精神科専門医のチョン・チャンスン氏は「2013年のボストン・マラソン爆破事件の際、現場にいた人より、メディアで繰り返し映像を見た人の方が強いトラウマ反応を示した」と述べ、「映像への露出時間と精神的反応は比例する。強烈なフラッシュバックを伴うこともある」と説明した。

成人でも衝撃を受ける映像が、脳の発達が未熟な青少年に与える影響はより深刻だ。中毒性を持ち、模倣行動につながる可能性があるためだ。

韓国では今年から「10代専用アカウント」を導入し、Instagram上での有害コンテンツ露出を制限する措置が取られている。しかし、青少年が年齢制限を回避することも可能なため、対策としては不十分との指摘もある。

明知大学のクォン・イルナム教授(青少年指導学科)は「10代アカウントで本当に全ての暴力映像がフィルタリングされているのか疑問」とした上で、「判断力が未発達な10代は刺激的なコンテンツにハマりやすく、ブレーキの効かない行動につながりかねない」と警鐘を鳴らした。

現在、韓国では放送通信審議委員会と性平等家族省傘下の青少年保護委員会が連携して、有害メディアに対応しているしかし、日々増加するSNS投稿のすべてに対応するのは困難だ。

放送通信審議委によると、2024年に「青少年有害メディア物」と認定された件数は228件で、前年の4倍に増加したが、それでも全体から見るとわずかな数に過ぎない。

こうした背景から、プラットフォーム企業への責任を問うための法的整備が急務との声も高まっている。

米国では昨年、「オンライン子ども安全法(KOSA)」が上院を通過するなど、言論の自由よりも企業責任の強化に重点を置く動きが出ている。

西江大学のユ・ヒョンジェ教授(新聞放送学)は「今やSNSの価値は“バズ(大衆性)”のみになってしまった」と指摘。「現行法では明確な規制が難しいが、国内法でプラットフォームの責任を明文化すれば、海外企業も無視できなくなるだろう」と語った。

江陵原州大学のホ・マンスプ教授(デジタルメディア学科)も「第一義的にはプラットフォームの責任だ。企業が適切に制御・浄化しない場合、当局が規制すべきだ」と訴えている。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News