【三里河中国経済観察】世界が競って訪れる 中国の好感度が上昇し続ける
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【11月11日 CNS】最近、中国でライブ配信を行う外国人インフルエンサーがますます増えている。米人気配信者IShowSpeed(中国語では「甲亢哥<Jia Kang Ge>」)はカメラを通して「リアルで、現代的で、活気ある中国」を伝え、ショート動画SNS「ティックトック(TikTok)」のインフルエンサー「カベンネ・ラメ(Khabane Lame、中国語では「無語哥<Wu Yu Ge>」は中国服を身にまとい故宮(紫禁城、Forbidden City)を訪れ、視聴者と熱く交流する。こうした映像を通じて、世界中の何億もの外国人ネットユーザーが、現代的で、友好的で、平和的で、進歩的で、安全な中国を見ている。「中国はかっこよくなった」という印象が、いまや多くの国の人々に共有されつつある。
これらの「草の根的な語り」は、ありのままのリアリティによって、西側メディアが長年築いてきた情報の壁を打ち破っている。「聞くより見るほうが早い」とばかりに、今や多くの外国人が続々と中国を訪れている。韓国の若者は週末旅行で飛行機に乗り、中国へやって来る。タイの中産層は重慶を観光で埋め尽くし、ヨーロッパのバックパッカーは「小紅書(Red)」の旅行ガイドを片手に四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)の寛窄巷子を歩き回る。統計もこの動きを裏付けている。2025年上半期、外国人の出入国数は延べ3805万3千人に達し、前年同期比で30.2%増となった。「西側のダークフィルター」が効かなくなった今、世界はより立体的で現実的な中国を見つめ始めている。開放的で包容力があり、現代的な中国の姿が、より深く人びとの心に刻まれている。
中国の「クールさ」は、伝統と現代の完璧な融合にある。インフルエンサーたちの映像には、故宮の赤い城壁と黄金の屋根もあれば、上海市陸家嘴地区の高層ビル群もある。千年の古寺の線香の煙もあれば、科学館のAIロボットもある。時代と空間を超えた調和的共存――それこそが、古代文明の国が現代国家へと転換する姿だ。中国の「クールさ」はまた、革新がもたらす未来感・テクノロジー感にある。英誌「エコノミスト(The Economist)」は「中国はいかに『クール』になったか」と題した記事で、AI大モデル、電気自動車、ドローン、オリジナルゲームなど、イノベーションこそが中国を「クール」にしている要因だと指摘した。たとえば深度求索(DeepSeek)や電動車に象徴されるハイテク分野は、中国の継続的な技術革新力を示している。文化分野でも、『黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)』やLABUBU(ラブブ)など、中国発のコンテンツが世界的な評価を受けている。
さらに中国の「クールさ」は、開放的で包容力のある文化的自信にある。ビザ政策の緩和が「チャイナ・トラベル」ブームを巻き起こし、西安城壁の下での漢服体験や、上海の街頭で外国人と中国人の若者が共に踊る姿が話題となっている。景徳鎮(Jingdezhen)の陶芸工房でろくろを回す欧米の留学生、『三体(英題:The Three-Body Problem)』が世界の書店で主役を飾る――こうした生き生きとした光景が、中国への認識を変えつつある。文化的な落ち着きと余裕が、成長する大国の精神的な気品を映し出している。
「中国がかっこよくなった」という変化の本質は、国の総合力の向上にある。インフラ整備の充実があってこそ便利な移動体験があり、技術革新の成果があってこそスマートな暮らしに驚かされ、社会運営の進歩があってこそ安心できる環境が実現している。複数の国際世論調査でも、中国の世界的好感度は上昇傾向にある。米国のニュースサイト・アクシオス(Axios)が2025年6月に伝えた調査によると、5月末時点で中国の世界的な純好感度(肯定的評価率-否定的評価率)は8.8で、米国の-1.5を上回ったという。いま中国式現代化は、かつてない広がりと深さをもって世界へ展開している。複数の外国人インフルエンサーがこう語っている。「中国では、歴史の発展が伝統と切り離されておらず、革新の中で調和的に共存している」「改革は止まることなく、現代化は日々進化している国だ」現在策定が進む「国民経済・社会発展第15次五か年計画」も、中国式現代化の新たな青写真を描き、中国の信念と力、高品質で包容的な発展への確かな歩みを世界に示すことになるだろう。
「中国がクールになった」のは、何を持っているかではなく、どんな国であるかによる。現代的で、友好的で、平和的で、進歩的で、安全な中国――それ自体が最も「クール」な存在だ。この「クール」という認識は、ライブ配信のたびに、交流のたびに、そして出会いのたびに、世界中の若者たちの心の中で静かに根を張り、芽を出している。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News