【11月12日  People’s Daily】世界のAndroid搭載スマートフォン3台に1台の光学レンズは浙江省(Zhejiang)寧波市(Ningbo)で生産されている。世界のミシンメーカーの90%以上が、寧波生産の回転釜を使用している。世界の高精度工作機械が用いる精密金型・精密部品製造用の切断ワイヤーの40%が寧波製だ。「専門性」と「精密性」を軸に、寧波の多くの企業が世界のサプライチェーンにおいて確固たる地位を築いている。近年、寧波は世界クラスの先端製造業の拠点の構築を加速させ、産業の高度化を持続的に推進している。

■「特定分野のトップ企業」を育成、細分化された市場を深く耕す

「受注はすでに2027年まで埋まっている」、寧波中科祥竜軽量化科技(Ningbo Zhongke Xianglong Lightweight Technology)の共同創業者・諸夢醒(Zhu Mengxing)氏は面会早々、近況を明かした。今年上半期の売上額は前年同期比100%増加し、通年では220%の増加が見込まれるという。

大型航空機エンジン部品から民間用宇宙エンジンコンポーネント、さらに航空宇宙用の重要構造部品の重量を42%軽減することまで、同社はイノベーションを堅持し、商業宇宙航空の軽量製造分野を深く開拓している。24年だけでも、同社は27件の商業宇宙航空プロジェクトを受注し、全国トップクラスの市場占有率を誇る。

潜在力企業、重点企業、専門特化型「小巨人」企業、特定分野のトップ企業など、寧波は段階的な育成システムを構築し、大中小型企業の協調発展を促進し、技術から製品、さらにサプライチェーン全体にわたる全面的なアップグレードを推し進めている。現在、寧波には国家級の製造業特定分野のトップ企業104社が存在する。

今年上半期、寧波の新興産業は好調に発展し、ハイテク製造業、デジタル技術型製造業、装備製造業の付加価値額は前年同期比で、それぞれ13.1%、7.7%、6.5%増加した。
  
■産業チェーンとクラスター連携で品質向上し、産業レベルが飛躍的に向上

寧波舟山港では、新エネルギー車が次々に出荷準備を整えている。寧波税関の統計によると、今年上半期、寧波港から輸出された新エネルギー車は累計10万7000台で、前年同期比275%増加した。

この急成長を支えるのは、寧波に集積する約5000社の自動車部品企業の効率的な連携と、半径50キロ圏内に構築されたサプライチェーンだ。大手自動車メーカー比亜迪汽車(BYD)の華東生産拠点が寧波に立地して以降、現地調達率は半年間で35%から68%に上昇し、「午前中に部品が不足すれば、午後には納品」が実現されている。

現在までに、寧波のハイテク企業は8800社以上に達し、ハイテク産業の付加価値額は、(国家統計基準の年間収入額を満たす)規模以上の工業企業の付加価値額に占める割合が60%を突破した。また、複数の国家級の先端製造業クラスターおよび国家級の中小企業特色産業クラスターの共同構築に成功している。

■デジタルとグリーンの深い融合、発展の優位性を再構築

スマート生産ラインでは、グリーンエネルギーで駆動するロボットアームがゆっくりと動き、スマート制御モジュールをつかみ、正確に外殻にはめ込んでいく。射出成形、プレス加工、塗装など、エアーフライヤー1台が30秒で組み立てられ、箱詰めされ輸出の準備が整う。

寧波余姚市(Yuyao)の厨房用電気器具メーカー「浙江比依電器(Zhejiang Biyi Electric Appliance)」の工場の屋根には5メガワットの分散型太陽光パネルが陽光の下で輝いている。同社の監事会主席・潘再鳴(Pan Zaiming)氏は「太陽光発電のグリーン電力に、最近稼動したエネルギー効率1級の圧縮空気ステーションを加え、年間で170万元(約3656万7000円)以上が節約可能だ」と説明する。

中国の重要な先進製造業拠点として、寧波はデジタル化とグリーン化の深い融合を通して、業容変革の新たな道を模索している。ある繊維企業は、高カーボン排出・高汚染工程を識別可能なフレキシブルなデジタル化生産ラインを構築した。ある新素材企業は、グリーンデザインへのデジタル技術応用を積極的に拡大している。

24年、寧波は規模以上の工業企業におけるデジタル改造プロジェクトを2700件以上実施し、規模以上の工業企業のデジタル化改造の全面的にカバーした。新たに国家級5G工場11か所、省級の未来工場のトライアル拠点6か所が追加された。(c)People’s Daily /AFPBB News