国際的な信頼関係の再構築は一刻の猶予も許されない・中国
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【11月8日 People’s Daily】「信頼」は国家同士の協力の礎であり、国際社会が共に育むべきものである。過去数十年を振り返ると、国同士の相互信頼と協力のおかげで、経済のグローバル化は急速に発展し、世界経済は繁栄と成長の時期を迎えた。
しかし現在、大国同士の相互信頼は急激に失われ、世界の信頼関係は脆弱で、世界経済の回復は力強さを欠いている。「信頼の赤字」はすでに世界平和と発展を蝕む「毒の腫瘍」となっている。
大国の信用喪失が世界の信頼基盤を蝕み、さまざまな不確実性を生み出し「信頼の赤字」はますます深刻化している。一部の国家は覇権を維持するため、ポピュリズム、冒険主義、単独行動主義を極限まで推し進め、極限的な圧力によって国際秩序を再構築しようとしている。
「国際機関からの脱退」や「条約破棄」を恣意的に行い、国際ルール体系の厳粛性を損なう動きをとっている。関税を乱発し、一方的制裁や越境的な法的干渉を繰り返し、世界貿易の秩序を損ねている。国家間の断裂と絆の切断を進め、「小さい庭を高い塀で囲む」ような政策で市場を歪め、国際的なサプライチェーンを動揺させている。
米国の外交問題評議会(CFR)が発行する外交・国際政治の専門雑誌「フォーリン・アフェアーズ(Foreign Affairs)」は「現在の米国は『強要』しか意に介さず、『説得』(理解のための会話)を知らない。軍事費を盲信し、信頼を軽んじている」と論評した。
覇権国家が国際的な約束を取引の道具と見なし、世界の市場をまるで私有地のように扱う時、世界はルール崩壊、市場混乱、安全保障不安という苦い果実を無理に飲み込むほかなくなる。
国際構造の深刻な調整局面において、「安全」の概念は一部の国によって地政学的駆け引きの武器になり、いわゆる「絶対的安全」を追求するあまり、草木もみな兵隊に見えるような事態に陥っている。
これらの国々は世界秩序の主導権を失うことに焦燥感を抱き、脅威の認識を歪め、国家間の相互依存を一律に「脅威」と見なしている。さらに「伝統的な安全保障の概念」を、経済・貿易、科学技術、人文など本来は政治性が低く安全保障の範疇(はんちゅう)には属さない分野にまで無限に拡張し、「国家安全保障」や政治的テーマに組み込んでいる。
「安全保障一辺倒」の思考で外交政策を主導すれば、必然的に「安全保障のジレンマ」という悪循環を引き起こし、戦略的相互信頼の急速な低下、競争の激化、サプライチェーンの「武器化」、軍事への投資の急増を招き、最終的には国家間の正常な交流を損ない、「誰も勝者がいない」という結果をもたらすことなる。
現代世界は、単一文明・単一国家主導の覇権構造から多元的構造へと移行しつつあるが、一部の国々は冷戦の「シナリオ」に固執し、他国への敵意を増幅させ、正常な発展競争を制度的対立へとすり替え、様々な「脅威論」「罠論」をでっち上げ、対立と隔たりを造り出している。
排他的な小集団や「制裁共同体」を結成し、他国の発展を共同で抑圧し、衰退する同盟体制を維持しようとする。このような人為的に作り出した「文明の優越」「文明の衝突」という観念で、イデオロギーによって人類共通の価値を分断しようとする行為は、歴史の大きな潮流に対する怯えを露呈するものであり、人類社会の存立の基盤である「信頼」を断ち切ろうとするものである。
習近平(Xi Jinping)主席は「信頼こそが国際関係における最良の接着剤である」と指摘している。百年に一度の大変革が加速する中、人類社会の発展はまさに進路を分かつ重要な岐路に立っている。相互の協議と理解を通じて「信頼の赤字」を解消し、「国際的な信頼」を再構築することは、一刻の猶予も許されない。
国際社会は次の4つの次元から協調して取り組むべきである。
大国の信頼構築。大国は率先垂範し、約束を守り、原則を遵守し、正義を広め利益を融合させ「義」を優先すべき。互いの核心的利益と重大な関心を認め合い、尊重し、明確な一線を引いて誤った判断を避け、競争するも制御不能には陥らず、衝突はあれども爆発はさせないというバランスを確保すべきである。
共同発展。全人類の共通利益を座標とし、ゼロサム思考を徹底的に排除すべき。ハイレベルの互恵協力で開放型世界経済を再構築し、共通利益という「パイ」を大きくし、発展の成果が最も堅固な「信頼の増分」となるようにすべきである。
多国間主義の活性化。「国連憲章」の目的と原則を堅守し、システム的な改革を推進し、代表性、透明性、行動力を高めるべき。気候変動、公衆衛生、人工知能などの緊急課題において、定量化可能で検証可能な「早期の成果」を優先的に提示し、実際の行動で多国間の信頼を支えるべきである。
文明の相互学習。民間交流と人文の絆を大幅に拡大し、教育・科学技術・文化・青年世代の分野で相互交流を促進し、イデオロギーの垣根を超え、民心の相互理解がグローバルな信頼強化の最も強固な基盤となるよう努めるべきである。
中国は、国際社会の団結と相互信頼の強化のため、言行一致を貫き、成果のある行動をとる。中国は「人類運命共同体」の理念を指針とし、真の多国間主義を堅持し、画期的な「グローバル発展イニシアチブ」「グローバル安全イニシアチブ」「グローバル文明イニシアチブ」を提唱し、「信頼の赤字」の解消に向けた「中国ソリューション」を提供する。
中国は高品質な発展と高水準の開放を両立させ、包摂的で普遍的な恵みをもたらす「経済グローバル化」を提唱し、開放型世界経済の構築を推し進めている。
グリーン「一帯一路(Belt and Road)」を通じ、中国は他の発展途上国に対し、気候変動関連資金として1770億元(約3兆7559億円)以上を提供している。2024年10月までに、42の発展途上国と53件の「気候変動南南協力」の覚書を締結した。
単方向のビザ免除または全面的な相互ビザ免除を実施する国は75か国まで増加し、トランジットビザ免除国は55か国に拡大した。これにより年間延べ1000万人以上の人的交流が促進されると予想されている。
事実が示している通り、中国は、まさに論語(ろんご)の教えにあるような「立己達人」(自身が何か達成したい時は、まず他人を助け、他人の目標を達成させる)という天下への思いを抱き、世界への約束を文書に記すだけでなく、世界が共に享受できる成果の実現に努めている。
国際的な信頼の再構築に「傍観者」はいない。各国政府、国際機関、民間社会、そして個々の民間人に至るまで、理性をもって偏見を払拭し、信頼をもって猜疑心を溶解させる義務がある。
人類は最終的には「協力の知恵」をもって暗夜を照らし、揺れ動く時代の「船」の進むべき航路を修正し、共に平和で繁栄する持続可能な未来へと向かうことが可能であろう。(c)People’s Daily /AFPBB News