米バージニア州知事選、民主党候補が当選確実 第2次トランプ政権に審判
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【11月5日 AFP】米メディアによると、4日投開票の南部バージニア州知事選で民主党候補のアビゲイル・スパンバーガー前下院議員が当選を確実にした。同州初の女性知事となる。この結果は、ドナルド・トランプ政権に対する有権者の最初の審判となる。
ニューヨーク市長選が注目を集める一方、バージニア州知事選はニュージャージー州知事選と並び、中道派有権者がトランプ氏の徹底的な経費削減政策に納得したのか、それとも2026年中間選挙でトランプ氏率いる共和党に痛烈な打撃を与えるつもりなのかを示す試金石と見られていた。
トランプ氏は1月に大統領に復帰して以来、政府機関一部を閉鎖する前から、対外援助事業を担う国際開発局(USAID)などを廃止したり、連邦政府職員推定20万人を解雇したりしてきた。
連邦政府職員の規模でカリフォルニア州に次ぐバージニア州での今回の結果は、世論調査でスパンバーガー氏が選挙戦を通じて7~12ポイントのリードを保っていたことを考えると、驚くべきものではなかった。
元中央情報局(CIA)職員で下院議員を3期務めたスパンバーガー氏は、海兵隊の退役軍人でトランプ氏の忠実な支持者である共和党のウィンサム・アールシアーズ副知事を、2桁の差で破ると予想されていた。
スパンバーガー氏は投票締め切り前に、「バージニア州民は今年、経済が攻撃され、雇用が奪われ、物価が急騰するのを目の当たりにしてきた」「州民はこうした混乱にうんざりしており、経済成長と歳出削減に全力で取り組む知事、つまり州民を第一に考えてくれる知事を求めている」とソーシャルメディアに投稿した。
スパンバーガー氏は、トランプ氏の強引な連邦政府職員削減に対する防波堤となり、政府効率化省(DOGE)によって解雇された数千人の連邦政府職員のために「立ち上がる知事」になると表明した。
アールシアーズ氏は、トランスジェンダーのアスリートや中絶といった文化戦争に焦点を当てた任期満了で退任する共和党のグレン・ヤンキン知事の戦略を踏襲し、保守派の支持を喚起することを目的とした選挙活動を展開した。
もうひとつの初めての出来事として、バージニア州副知事選でガザラ・ハシュミ氏が共和党のトークショー司会者ジョン・リード氏に勝利する見通しとなった。州全体の選挙でイスラム教徒の女性が勝利するのは米国史上初めてとなる。(c)AFP