韓国軍幹部急減への歯止めに「加算服務者」確保…カギは「柔軟な支援」と「誘因策」
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【11月04日 KOREA WAVE】韓国軍で進む幹部人材の急減に対応するためには「加算服務者」(軍から支援を受けた後、さらに一定期間服務する人材)を持続的に確保し、途中離脱を防ぐためのインセンティブ強化が必要だ――。韓国国防研究院(KIDA)の専門家がこう提言した。
同研究院国防人材研究センターのクォン・ヒョンジン研究委員は「軍加算服務者の確保に関する提言」報告書で、現行制度の柔軟な改善と支援体系の再構築を呼びかけた。
加算服務制度とは、大学生などが軍から学費支援などを受けた見返りとして、義務服務期間終了後にさらに2~4年間を追加で服務する仕組み。将校の場合は最長4年、下士官では最長2年の加算服務が課される。兵力不足が深刻化する中、軍幹部を安定的に確保する中長期的人材戦略のひとつとされてきた。
加算服務者は他の志願者に比べて長期服務の意向が高く、投入コストも士官学校出身者などに比べて低いため、効率的な人材源とされている。
しかし近年は希望者そのものが大幅に減少している。男性将校の加算服務希望者数は2018年の4919人から2024年には3006人へと約40%減少。下士官志願者数は同期間で3108人から417人と、85%の急減を記録した。また、任官後の中途離脱率も2020年の3%から2023年には7%に倍増しており、人材確保が一層困難になっている。
これを受けてクォン・ヒョンジン氏は、選抜基準の緩和や多様化を提案。たとえば大学入試(修学能力試験)の未受験者は制度上、加算服務の志願対象から外れてしまうが、これは志願の間口を狭めていると指摘する。今後は学校推薦や学科独自の選抜方式を併用し、内申評価などにおいても高校の教育水準を適切に補正する標準化制度が必要だとした。
また、現在の加算服務支援金は服務年数が長くなるほど受給額が減る構造となっており、長期服務の動機づけになりにくい。これについても、短期服務奨励金など他の支援金とのバランスを見直し、インセンティブの拡充が求められると提案した。
たとえば米陸軍では、服務期間の長短にかかわらず、等級別にある程度、均等に支援している。韓国でも軍人事法の改正などを通じ、加算服務者に対して奨励金を支給できる制度を整えるべきだという。
さらに、専門性の高い職域や人材確保が困難な分野については、より高水準のインセンティブを支給することで、服務継続の意欲を高めるべきだとの声もある。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News