ピアノ教室も姿消した…韓国・空きが目立つマンション商店街
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【11月04日 KOREA WAVE】韓国でかつて「安定した収益型不動産」として人気を集めたマンション群内の商業施設が、いま空き店舗の山と化している。入居者という固定客を持ちながらも、近年は消費パターンの変化と分譲価格の高騰により、次々と「リスク資産」として敬遠されつつある。
例えば、京畿道水原・光教新都市にあるあるマンション群内の地上3階建て商業施設では、1階40店舗のうち実に約30店舗が空き店舗のまま。稼働しているのは不動産仲介所、薬局、格安コーヒー店、コンビニなど限られた業種にとどまる。地下3階も40店舗中、稼働しているのはわずか4店舗に過ぎない。
全国的にもこの傾向は顕著だ。韓国不動産院によれば、2025年7~9月期の全国集合商業施設(マンション・オフィステル併設の商業施設)の空室率は10.5%で、前年同期比0.4ポイント上昇した。ソウル市内の空室率は9.3%、京畿道では5.5%に達している。
背景には、パンデミック以降に定着した「非対面型消費」の拡大がある。オンライン注文と配達文化が当たり前になり、わざわざ近所の商店に足を運ぶ必要性が薄れた。マンションの住民が店舗に出向くのは主にコンビニか必要最小限の用事に限られるという。
とりわけ、かつて定番だったピアノ教室やテコンドー教室は、少子化と需要減の影響で姿を消した。専門家によると、1990年代まではマンション群の商店街はスーパーや学習塾を中心に「ミニショッピングモール」として機能していたが、2000年代以降は大型ショッピングモールの出現と消費トレンドの変化により、マンション群の商店街は急速に衰退した。
一方で、初期の分譲価格の高さが空室の長期化に拍車をかけている。ソウル・東大門区の清涼里駅近くにある超高層新築マンションの1階商業施設は、3.3㎡(1坪)あたり8000万ウォンという高額設定が仇となり、入居3年目でも空室が目立つ。
また、マンション群の商業施設の投資収益率も低下傾向にある。2025年3四半期の全国集合商業施設の投資収益率は0.9%で、前年同期(1.2%)から0.3ポイント減少。10億ウォンを投資しても年間の純利益は約900万ウォンにとどまる試算だ。事実上、投資価値を見出すのが難しい水準となっている。
現在、営業を続けられているのは不動産仲介業者やコンビニ程度に限られる。商業施設専門家のソン・ジョンピル氏は「今やマンション群の商店街で中核業種として収益を出せるのは仲介業者くらい。生活密着型のピアノ教室、ベーカリー、テコンドー道場などはほぼ採算が合わない」と語る。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News