中国発SHEIN、子ども模した「ラブドール」販売禁止に フランスからの抗議受け
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【11月4日 AFP】中国発のインターネット通販「SHEIN(シーイン)」は3日、フランス当局から子どもを模した「ラブドール(セックスドール、ダッチワイフ、等身大の女性の人形)」を扱っていると非難されたのを受け、世界中の自社サイトでダッチワイフの販売を禁止すると発表した。
フランスのロラン・レスキュール財務相は、SHEINがパリに初の常設店舗をオープンするのを数日後に控える中、子どもを模したラブドールの販売を再開した場合、SHEINをフランス市場から追放すると警告していた。
パリ検察は、SHEINに加え、同じインターネット通販のアリエクスプレス、Temu、Wishに対しても、ラブドールの販売をめぐり捜査を開始したと発表した。
パリ検察はAFPに対し、捜査は「暴力的、ポルノ的、または不適切な、そして未成年者にもアクセス可能なメッセージ」を配信したためだと説明した。
捜査は、フランスの詐欺対策当局が1日に、SHEINのプラットフォームがおそらくポルノ的な性質を持つであろう「子どもを模した」人形を販売していると報告したのを受けて開始された。
フランスの日刊紙パリジャンは、SHEINで販売された人形の一つの写真を、性的に露骨なキャプションを添えて掲載した。
写真に写っている人形は高さ約80センチで、テディベアを抱いていた。
詐欺対策当局の声明を受けて間もなく、SHEINはこれらの人形を自社のプラットフォームから削除し、内部調査を開始したと発表した。
さらに3日には、「セックスドールタイプ商品の全面禁止」を実施し、関連するすべての商品リストと画像を削除したと発表した。
SHEINの広報はAFPに対し、禁止措置は全世界に適用されると述べた。
SHEINのドナルド・タン会長は、「これらの掲載物はサードパーティーベンダーから提供されたものだが、私自身の責任だ」と述べた。
■フランスからの警告
フランスのレスキュール財務相は3日、ラブドールの販売を再開した場合、SHEINをフランス市場から追放する措置を取ると警告した。
レスキュール氏はBFMTVに対し、「これらの恐ろしい商品は違法だ」と語り、司法当局が捜査を行うと約束した。
SHEINは、販売プラットフォーム上のコンテンツの「完全性」を確保するために専任チームを設置していると述べた。
フランスのサラ・エルヘアリー児童問題担当高等弁務官は、中国のショッピングプラットフォーム「アリエクスプレス」も同じ人形を販売しているとフランスメディアに報じられたことを受け、複数のウェブサイトを調査していると述べた。
アリエクスプレスは、当該商品を直ちにウェブサイトから削除したと発表している。
詐欺対策当局は3日遅くの声明で、アリエクスプレスが「児童ポルノ風人形」を販売したとして法的措置を取ると発表した。(c)AFP