「ロシアと中国は秘密裏に核実験実施」トランプ氏主張
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【11月3日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は2日、ロシアや中国などの国々が秘密裏に地下核実験を行っていると主張し、米国もそれに続く方針を示した。米CBSテレビの番組「60ミニッツ」で放送されたインタビューで述べた。
トランプ氏は「ロシアも中国も実験をしているが、それを公表していない」とし、「他国が実験している中で、米国だけが行わないのはよくない」と述べた。さらに、北朝鮮とパキスタンも実験を行っているとみられると付け加えた。
同氏は先週、中国の習近平国家主席との会談直前に、核実験の開始を指示したとSNSで明らかにし、さまざまな憶測を呼んだ。この数日前には、ロシアが新型の原子力推進巡航ミサイル「ブレベストニク」と、核動力かつ核搭載可能な無人潜水艇の実験を実施したと発表したばかりだった。
インタビューで、米国が30年以上ぶりに核兵器を爆発させる計画があるかどうかと単刀直入に質問されたトランプ氏は、「他国がやっているように、われわれも核兵器を実験するつもりだ」と答えた。
ここ数十年で核実験を行ったことが確認されているのは北朝鮮のみで、ロシアと中国はそれぞれ1990年と1996年以降、実験を実施していない。
トランプ氏は中国とロシアの実験について、「彼らは公にはしない。世界は広く、どこで実験しているかを必ずしも把握できるわけではない」と述べ、「地下深くで実験を行い、人々が詳細を正確に知ることはできない。少しの振動を感じる程度だ」と主張した。
一方、米エネルギー長官のクリス・ライト氏は同日の米FOXニュースのインタビューで、米国が核爆発を伴う実験を計画しているとの見方を否定。「現時点で検討しているのは『非臨界』実験」だとし、「核爆発を正常に起こせるよう、核兵器の構造などを検証するものだ。核爆発を伴わない」と説明した。
米国は1996年に、軍事目的でも民間目的でもすべての原子力試験爆発を禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)に署名している。(c)AFP