【11月1日 AFP】南アフリカ外務省は10月31日、同国の少数派であるアフリカーナー(オランダ系を中心とする南ア生まれの白人)を難民として優先的に受け入れる米国の決定について、アフリカーナ―が迫害されているという主張に基づいているが、その主張は広く否定されていると批判した。

ドナルド・トランプ米政権は10月30日、1年間に受け入れる難民数を過去最低水準の7500人にまで大幅に削減し、アフリカーナ―と、「それぞれの母国で違法または不当な差別を受けたその他の被害者」を優先的に受け入れる計画を発表した。

両国は、人種隔離政策「アパルトヘイト」廃止後の南ア政府が少数派の白人を迫害していると米国が主張したことで、数か月にわたって対立している。米国の主張には「白人ジェノサイド(集団殺害)」も含まれるが、これは特に広く否定されている。

南ア外務省は声明で、米政府は「事実に反する前提」に基づいて南ア白人に焦点を当てていると主張。

「南アで『白人ジェノサイド』が行われているという主張は広く否定されており、確かな証拠による裏付けもない」と述べた。

トランプ大統領が5月に、アフリカーナーを難民として受け入れると申し出た後、約50人が第1陣がチャーター機で米国入りした。

その後も少数の人々が商業便で米国入りしたとされるが、トランプ氏の申し出を受け入れた人数は明らかにされていない。

南ア外務省の声明も、難民として米国入りしたアフリカーナ―の数は「限られている」と述べるにとどめ、具体的な数字は示さなかった。

この声明は、アフリカーナ―数十人による「アフリカーナーを人種差別的迫害の犠牲者として描くナラティブ」を否定する内容の公開書簡にも言及。

自発的な移住する移民と庇護を求める難民の混同は「重大な事実誤認」であり、迫害された人々を保護する国際システムを損なうと指摘している。

両国の関係が悪化する中、米国は3月に南ア大使を追放し、8月には南アからの輸入品にサハラ以南アフリカで最高となる30%の関税を課した。

南アは、失業率が33%に上るなど経済が低迷する中、大規模な雇用喪失を回避するべく、より良い条件を引き出すべく交渉に取り組んでいる。(c)AFP