韓国・人気ベーカリーで20代社員が過労死か…週80時間労働と食事抜きの末、急死
このニュースをシェア
韓国の人気ベーカリーチェーン「ロンドンベーグルミュージアム(LONDON BAGEL MUSEUM)」で働いていた男性社員(当時26歳)が、週80時間近い長時間労働と、食事も取れない過酷な労働環境の末に死亡していたことが明らかになった。遺族は業務上災害(労災)を主張し、関係機関に申請している。
男性は同チェーンの仁川店で主任として勤務していたが、2025年7月16日、会社が用意した宿舎で心肺停止の状態で発見された。同居していた同僚が通報し、救急隊が9分後に到着したが、すでに死亡していた。入社からわずか14カ月後の出来事だった。
死亡前の労働記録を遺族が確認した結果、男性は直前の1週間で約80時間勤務していた。仁川店が7月12日に新規オープンした際には、1日平均13時間以上働き、休日も出勤を命じられていたという。
死亡前日の出退勤記録によれば、午前8時58分に出勤し、深夜近くに退勤。恋人には「一食も食べていない」とのメッセージを残しており、1週間にわたって休憩や食事の時間すら確保できていなかったことが分かっている。
遺族はこれらの状況をもとに、10月22日に勤労福祉公団に対して労災を申請した。しかし会社側は過労死の疑いを否定し、勤務時間の記録などの提出を拒否している。
国立科学捜査研究院の解剖結果によれば、死亡の直接原因となる既往症は確認されなかった。遺族によると、男性は身長180センチ、体重78キロの健康的な体格で、2023年の健康診断でも異常は見られなかった。
男性の中学・高校時代の同級生は「2〜3週間前に最後の電話をした際にも、『最近は仕事が多い』と言っていたが、深刻には捉えなかったことが悔やまれる。彼は運動が得意で、社会人になってからもジムに通うなど体力に自信のある人物だった。普段から病気もなかった。今回の件について、会社側の説明と謝罪を求めたい」と話している。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News