【10月31日 AFP】バルト3国ラトビアの議会(一院制)は30日、 欧州評議会の女性への暴力およびドメスティックバイオレンス(DV)防止条約(イスタンブール条約)からの脱退を​​賛成56、反対32、棄権2で可決した。同条約は「ジェンダー」理論を助長するものだとしている。

ラトビア議会は2024年11月に同条約を承認していた。ラトビアは同条約を脱退する最初の欧州連合(EU)加盟国となる。

成立にはエドガルス・リンケービッチ大統領の署名が必要となる。大統領は離脱は好ましくないが、議会の決定を覆すことはしないと示唆している。

イスタンブール条約は締約国に対し、女性に対する暴力とDVの根絶を目指す法律と政策を策定することを義務付けている。

右派野党が賛成に回る一方、中道右派のエビカ・シリニャ首相率いる与党連合は割れ、緑と農民連合が賛成票を投じたが、他の与党は反対票に回った。

欧州評議会は、この条約がジェンダー理論を押し付けているという主張を繰り返し否定しており、特に2022年には「イスタンブール条約は、性自認や性的指向に関する新たな規範を定めるものではない」と述べている。

ラトビアの右派は、国内法で十分であるため、この条約からの脱退によって女性に対する暴力との闘いが弱まることはないと主張している。

女性の権利団体はここ数週間、首都リガでデモを複数回実施している。

女性と移民の権利を擁護するMARTAセンターは、「ラトビアにおけるイスタンブール条約の批准は、単なる文言ではなく、命が救われたことを示す重要な成果をもたらした」と主張した。

ラトビアの右派はまた、国内での人工妊娠中絶へのアクセスを制限する改正法案にも賛成している。(c)AFP