10月28日、顧客中心のデジタル革新に向けた戦略的業務提携を締結した新世界免税店とToss関係者=新世界DF(c)KOREA WAVE
10月28日、顧客中心のデジタル革新に向けた戦略的業務提携を締結した新世界免税店とToss関係者=新世界DF(c)KOREA WAVE

【10月30日 KOREA WAVE】韓国・新世界免税店は免税業界で初めて、モバイル金融プラットフォーム「Toss(トス)」と提携し、デジタル決済の革新およびデータ基盤のマーケティング競争力の強化に乗り出す。新世界免税店は10月28日、顧客中心のデジタル革新に向けた戦略的パートナーシップのための業務協約(MOU)を締結した。

メガ・ニュース(MEGA News)のキム・ミナ記者の取材によると、今回の協約を通じて、両社は▽新世界免税店のオンライン・オフラインにおける「Toss Pay」連携の強化▽明洞店および仁川空港店での「Tossフェイスペイ」導入▽Tossアプリ内に新世界免税店専用のプロモーションチャンネルを開設▽共同マーケティングおよび金融マイデータを活用した戦略的プロモーションの拡大――など、多方面での協力を推進する。

Tossのフェイスペイは、顔認証だけで決済が可能な非対面型の簡易決済サービスで、カードやスマートフォンなしでも数秒で決済が完了する点が特徴だ。複雑な認証手続きなく、登録された顔情報だけで迅速に決済できるため、出国客にとって特に便利だとされている。新世界免税店は、このシステムを明洞店と仁川空港店に導入し、出国前の慌ただしいスケジュールの中でも「手ではなく顔で決済する」差別化されたショッピング体験を提供する。

新世界免税店は、今回のTossフェイスペイ導入により、簡便・安全な決済インフラを確保するだけでなく、個々の嗜好に合わせたパーソナライズされたプロモーションや特典の強化も図る。特に、Tossのマイデータ(My Data)インフラと自社の顧客データを連携させることで、顧客の旅行の各段階における消費パターンを分析し、出国時期・購買履歴・好みのブランドなどを反映したターゲット型プッシュマーケティングを展開する。

Tossも今回の協約により、新世界免税店との協力範囲をデータ・マーケティング領域にまで拡張する。マイデータに基づいたインサイト提供に加え、Tossアプリ内で新世界免税店のショッピング特典やプロモーションを簡単に確認できる専用プロモーションチャンネルを運営し、両社間のデジタルマーケティングの相乗効果を最大化する。

新世界DFのクァク・ジョンウ マーケティング担当は「韓国を代表するフィンテック企業であるTossとの協業により、決済の利便性とデジタルマーケティングの競争力を同時に高めることができた。今後も顧客中心の革新を続け、オンラインとオフラインを網羅する統合的なショッピング体験を提供していく」と述べた。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News