ロボットの核心は手…韓国・専門家が強調する「感覚と知能があってこそ、お金を稼げる」
このニュースをシェア
【10月30日 KOREA WAVE】「ロボットが金を稼ぐには感覚が必要です。感覚のないロボットはただ動くだけで、価値を生み出すのは難しいのです」
韓国のロボット企業「AIDIN ROBOTICS」代表で成均館大学教授を務めるチェ・ヒョンリョル教授は10月28日、ソウルのウォーカーヒルホテルで開催された「ディープス・グローバル・テックコン」で、ロボットが産業現場で実質的な生産性と収益性を確保するには「感覚」、すなわち物理的知能が核心だと強調した。
最近、「物理知能」という言葉がよく使われている。本質的にはロボットが、力と接触を感じ取る能力を備えるということ――チェ・ヒョンリョル氏はこう説明した。
「人は物体を扱うときに力の大きさや方向、ねじれなどを自然に感じる。だが、ロボットにはそういった感覚が全くない。だからロボットがいくら巧みに動けても、金を稼ぐ仕事をこなすのは難しい」
メガ・ニュース(MEGA News)のシン・ヨンビン記者の取材によると、AIDIN ROBOTICSはこうした問題を解決するため、「イントリンジック・センシング」技術を開発した。ロボットの腕・手・足などの主要な関節部分に独自のセンサーを内蔵し、どこにどれだけの力が加わったのかをリアルタイムで計算できる技術だ。
「この技術こそがロボットに感覚を与え、産業的価値を生み出す基盤になる」とチェ・ヒョンリョル氏はみる。ロボットの物理知能の学習が進まない理由に「感覚データの不在」がある。
「言語モデルは10万年分のデータで学習しているが、ロボットはせいぜい1年分に過ぎない。特に力や接触といった感覚データはほとんど存在しない。だからロボットが物体をうまく扱えない。結局のところ、ロボット学習の核心は感覚データにある。このデータを収集し学習できるセンサーのエコシステムが必要だ」
◇際立つ価格競争力
AIDIN ROBOTICSは、従来のストレインゲージベースのセンサーの限界を克服するため、非接触式・組立式のセンサー構造を採用した。接着工程がなく衝撃に強く、どんなサイズのロボットにも対応して製作できる。
特に価格競争力が際立っている。AIDIN ROBOTICSのセンサーは1000ドル程度で、競合製品である米国ATI社のセンサーが約1万ドルであるのに比べて安価だ。
性能が高く、価格が安く、それでいて頑丈なセンサーだ。ヒューマノイド用の手首・足首・指先センサーをはじめ、最大30カ所に適用可能なフルラインアップを揃えているという。チェ・ヒョンリョル氏は「最近ではロボットのファウンデーションモデルといった大きな話題があるが、現場で本当に必要なのは小さくて実用的なAIだ」と強調した。
AIDIN ROBOTICSは、力制御センサーを活用したポリッシング・グラインディング・サンディングの自動化ソリューションを開発し、自動車・航空機・半導体などの製造業者に供給している。
熟練工の手の動きをフォースセンサーで記録し、ロボットがそのまま学ぶモジュール型AIソリューション。複雑な作業も、エンジニアではなく一般作業者が簡単に扱えるそうだ。
チェ・ヒョンリョル氏が強調するのは「手」と「感覚」の重要性。「人間の脳は手の感覚を処理するために最も多くの領域を使っている。ロボットも同じだ。ロボットの核心は手であり、その手には必ず感覚がなければならない。ロボットが産業現場で真の価値を生み出すためには、動きよりも感覚を中心にした設計が必要だ」
(c)KOREA WAVE/AFPBB News