【11月2日 東方新報】屋外30度、屋内はマイナス6度。広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)の「華発前海氷雪世界(Huafa Ice and Snow World)」が試営業を開始して10日間で約30万人を集客し、そのうち香港とマカオからの来場者が3割近くを占めた。「深センの大冷蔵庫」と呼ばれるこの新施設は、南方におけるスキー人気の高まりを象徴している。

9月29日の開業以来、施設には連日多くの人が訪れた。国慶節の三連休中は1日あたり3万人を超える来場者があり、スキーエリア「熱雪ミラクル」だけでも約5万人が滑走を体験した。気温マイナス6度の雪原を初めて目にしたという深セン在住の女性は「外の30℃よりもむしろ快適だった」と語り、連休明けにも人が絶えなかったという。

中国では近年、南方に大型屋内スキー場が次々と誕生している。天然雪がほとんど降らない地域でも「雪を体験したい」という需要が高く、広州市(Guangdong)や上海市、杭州市(Guangzhou)などが新たな「雪の街」として注目されている。浙江省(Zhejiang)、江蘇省(Jiangsu)、広東省の3省だけで全国の屋内スキー場の3割を占め、南方市場の拡大を裏づけている。

深センの華発前海氷雪世界は、スキー場だけでなく、アイスパークやホテル、アウトドアブランド店などを併設した複合施設だ。上海の「耀雪冰雪世界(L Snow)」も開業から1年で来場者100万人を突破し、周辺経済を大きく押し上げた。華発集団(Huafa Group)は現在、携程(Trip.com)の海外版Trip.com(トリップドットコム)やKLOOK(クルック)などを通じてチケットを販売し、香港から直通バスも運行している。今後は「スキー+買い物+宿泊+イベント」を組み合わせた一体型観光モデルの形成を目指すという。

国家体育総局の最新報告では、2024~2025年の氷雪シーズンにおけるスキー関連消費が786億元(約1兆6838億円)に達し、前年比で13%近く増加した。スキー教室や装備、イベント参加など付加価値サービスの需要も伸びており、屋内スキー場はもはや季節限定の娯楽ではなく、都市型リゾートとして定着しつつある。中国観光協会の葛磊事務局長は「大型スキー場は都市と観光を結ぶ新しい文化拠点になっている」と話している。(c)東方新報/AFPBB News