【11月3日 CNS】「港は世界と通ず」の答えを示す。

福建省(Fujian)・アモイ港の繁栄は、百年を超えて進化を重ねてきた歴史そのものだ。

百年前のアモイ港は、国内外の海運貿易の中継地であり、東南沿海地域の貿易の中心でもあった。「ケンブリッジ中華民国史」には、近代アモイが「海上の中国」の焦点であったと記されている。

だが、栄華にも衰退の時期がある。

かつて万国の商船が行き交った港は、近代の社会的混乱の中で静まり、一時は海防の最前線となった。改革開放後、長い眠りから覚めるようにこの古港は再び息を吹き返した。

1980年代初頭、アモイ港は沿岸旅客航路を再開し、コンテナ輸送を始めた。2011年には中国で4番目の国際海運センターとなり、2017年には年間取扱量が1000万TEUを突破した。

現在のアモイ港は、国家総合輸送体系の重要拠点であり、国際コンテナ幹線の中核港として発展している。191本の定期航路を持ち、54の国・地域にある151港と結ばれ、コンテナ取扱量は8年連続で1000万TEU規模を維持している。

激しい国際競争の中で存在感を保てるのは、何よりも「効率」が強みだからだ。平均在泊時間は1.06日で、中小型船舶は1日以内に出港する。荷役効率は世界トップクラスにあり、この高い生産性がアモイ港の競争力を支えている。

この効率の高さは「シルクロード海上輸送」ネットワークを形成し、国際的な協力の輪を広げている。アモイは「海上シルクロード」の戦略的拠点都市であり、港は「一帯一路(Belt and Road)」諸国を結ぶ航路で独自の優位性を築いてきた。

2018年に「シルクロード海上輸送」が始まってから2025年6月までに、アモイ港では61の命名航路が計1万2859便運航され、1447万TEUを取り扱った。これは全国の「シルクロード海上輸送」全体の約62%にあたる。アモイ港はサービス基準づくりを通じて、世界の海運効率の向上にも貢献している。

近年、アモイ港は単なる物流拠点にとどまらず、産業構造に合わせたより精密なサービスを展開している。

世界の新エネルギー市場が拡大する中、リチウム電池は「新三品」の一つとして輸出需要が急増した。アモイ港はこの動きを敏感に捉え、新エネルギー製品に特化した「専用ルート」を構築した。

港湾管理局は自由貿易試験区管理委員会、海事局と連携し、コンテナ型リチウム電池蓄電システム向けの国内初の海上輸送安全ガイドラインを策定。また、海天・嵩嶼・国際貨櫃・遠海の4つの埠頭で冷蔵危険物コンテナヤードの建設を進め、その規模は全国トップクラスとなっている。

こうした「オーダーメイド型」の取り組みにより、アモイ港は福建省におけるリチウム電池輸出の中心港となった。福建省のリチウム電池輸出額は2023年から2年連続で1000億元(約2兆1423億円)を突破し、2025年上半期には635億6800万元(約1兆3618億円)で全国1位を維持。アモイ港経由がそのうち96%を占めている。

さらに、アモイ港は「海上鉄道複合輸送(シーアンドレール)」によって地理的な制約を乗り越え、内陸部と海外市場を効率的につないでいる。北方の青島港や天津港のように広大な内陸圏を持たないアモイ港だが、この複合輸送を拡大することで、福建省や江西省(Jiangxi)を越え、中国中西部の省にもサービス網を広げた。

現在、江西省南昌(Nanchang)~アモイ間のデイリー便をはじめ、湖北省(Hebei)麻城(Macheng)~アモイの石材輸出、福建南平(Nanping)~アモイの家具輸出、福建三明(Sanming)~アモイの化肥輸出など、多様なルートを整備し、内陸と世界市場を強固に結んでいる。2025年上半期、アモイ港の海鉄連携コンテナ取扱量は7万5700TEUで前年比21.7%増、そのうち湖北~アモイ間は約4倍に伸びた。

今、アモイ港は福建港湾経済の原動力であり、中国が世界と結ぶ重要なハブとなっている。

「シルクロード海上輸送」電商便が2日でマニラへ荷を届け、エネルギー用コンテナを積んだ大型船が「一帯一路」諸国へ向かい、湖北麻城の石材が海鉄連携でヨーロッパに運ばれる――。この百年港は、かつてない活力で、世界貿易の舞台でますます存在感を高めている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News