ソウル市内のあるマート(c)news1
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【10月29日 KOREA WAVE】韓国焼酎の輸出において、大陸ごとに明暗が分かれている。伝統的な輸出先であるアジア市場では減少傾向が見られる一方、北米では二桁増加の好調ぶりを示しており、業界の注目を集めている。

韓国貿易協会の貿易統計によると、2025年1~9月の焼酎輸出額は7103万ドルで、前年同期比2.4%減少した。果実フレーバーを加えた「フルーツ焼酎」などを含むその他リキュールも7035万ドルで2.1%減と、全体として後退傾向にある。

大陸別で見ると、依然としてアジアが最大市場ではあるが、頭打ち状態が鮮明になっている。▽アジアへの一般焼酎輸出額:4522万ドル(前年比5.1%減)▽アジアへのフルーツ焼酎輸出額:3746万ドル(前年比10.5%減)――といずれも大きく落ち込んだ。

背景には、市場の飽和と競争激化がある。タイなどでは現地企業が独自にフルーツ焼酎を製造するほど、市場が成熟している。また、ベトナム政府による酒類課税の強化なども影響しているという。

一方で、北米市場は真逆の展開を見せている。▽北米への一般焼酎輸出:2011万ドル(前年比10.6%増)▽北米へのフルーツ焼酎輸出:2463万ドル(前年比16.15%増)――となっている。

韓国文化への関心の高まりが追い風になっているとみられ、Netflixの人気アニメ「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」など、韓国発コンテンツが現地で話題となったことも影響していると分析されている。

今年7月にはアメリカの相互関税措置があったものの、焼酎輸出には大きな打撃は見られなかった。これは、すでに現地でのブランド認知度が高まっている証拠とも言える。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News