【10月24日 AFP】コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は23日、米国のドナルド・トランプ大統領による対麻薬作戦を強く非難し、米国の数億ドル規模の支援金打ち切りの脅しを一蹴した。

両国の長年の同盟関係が崩壊する中、左派のペトロ氏は「トランプ氏は私を中傷し、コロンビアを侮辱した」と述べ、トランプ氏が麻薬密輸船を標的とした空爆によって「国際法に違反する超法規的処刑」を行っていると非難した。

米政府の発表によれば、米国は2か月足らずで9隻の船を破壊し、少なくとも37人を殺害したという。

犠牲者の中にはコロンビア人1人が少なくとも含まれており、ペトロ氏はその漁師が貧困から逃れるために断続的に密輸に関与していた可能性があると認めた。

コロンビア政府は米国に対し空爆の停止を公式に要求しているが、ペトロ氏を「チンピラ」や「麻薬密売人」と呼ぶトランプ氏を激怒させた。

報復としてトランプ氏は、コロンビアへの数億ドル規模の援助打ち切りと、コロンビア製品への関税導入を発表した。

米国政府の統計によると、米国は2023年にコロンビアに対し約7億5000万ドル(約1114億円)の援助を提供している。

ペトロ氏は援助打ち切りの影響を否定し、その資金は米国の非政府組織への資金提供や米国製兵器の購入に充てられていると述べ、「援助が打ち切られたらどうなるか? 私の見解では、何も変わらない」と語った。(c)AFP