【三里河中国経済観察】新疆の70年――天山の南北が生まれ変わり、広大な大地が飛躍する
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【10月24日 CNS】中国で最も面積が広く、同時に民用空港の数が最も多い省級行政区はどこか。
答えは新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)だ。
今年、新疆ウイグル自治区は成立70周年を迎える。国土の6分の1を占めるこの地域は、70年の歳月をかけて「遅れから追いつきへ、追いつきから飛躍へ」と大きく変貌を遂げた。
2025年9月23日、新疆アルタイ地区のアルタイ市(Altay)では、秋色に染まる農村の風景が広がっていた。
新疆の経済と社会の発展を振り返ると、「飛躍」という言葉がふさわしい。
1955年の新疆のGDPはわずか12億3100万元(約260億7393万円)だったが、2017年には1兆元(約21兆1811億円)を突破するまでに成長した。ここまでに62年かかったが、その後はわずか7年で2兆元(約42兆3622億円)を超え、2024年には新たな大台に到達した。2012年以降の平均成長率は年7.04%と、まさに「新疆の加速度」を示している。
対外貿易の伸びも目覚ましい。2022年から2024年にかけて、新疆の輸出入総額は毎年1000億元(約2兆1181億円)ずつ増加し、2000億元(約4兆2362億円)、3000億元(約円)、4000億元(約6兆3543億円)の壁を次々と突破した。かつて内陸の閉ざされた地域だった新疆は、今や中国の対外開放の最前線となり、世界とのつながりを強めている。
今の新疆は、その実力で数々の「全国一」を誇っている。
2024年の穀物の平均単収は1ムー(約0.067ヘクタール)あたり1049.7斤(約525キロ)に達し、全国トップとなった。「中国の食卓」には、より多くの「新疆産の穀物」が並んでいる。
綿花の総生産量は568.6万トンで、全国の92%以上を占め、32年連続で中国一。名実ともに「天下の綿倉庫」と呼ぶにふさわしい。
また新疆は、全国最大の再生可能エネルギー供給拠点でもある。新疆からの送電量は5年連続で1000億キロワット時を超え、全国22の省・区・市に電力を送り続けている。
新たな産業へと向かう歩みも止まらない。
2024年には新エネルギーの新規設備容量が全国1位となり、タリム油田では1万メートルを超える超深度掘削がアジア記録を更新した。さらに「新疆計算力を重慶へ送る」国家レベルの算力協調プロジェクトも始動し、新疆初の知能計算センターが稼働を開始した。
2024年末時点で、新疆には製造業の「単項チャンピオン企業」が11社、「専精特新(特化・精密・特色・革新)」を備えた「小巨人企業(高度な技術力を持つ特化型中小企業)」が52社、高新技術企業が2742社あり、革新の力が絶えず生まれている。
新疆の飛躍は決して偶然ではない。
国家からの巨額の財政支援が、その発展を後押ししてきた。2012年以降、中央政府から新疆への移転財政支出は累計4兆元を超え、発展の基盤を支えている。
さらに、内地各省による「対口支援(地域間パートナー支援)」も新疆発展の強力な推進力となった。中国共産党第18回党大会以来、累計援助資金は2000億元を超え、経済協力プロジェクトの投資総額は3兆元(約63兆5433億円)に達し、1万5000社以上の企業が新疆に進出した。これにより新疆は、高品質な成長の軌道に乗った。
インフラ整備の飛躍的な進展も、新疆の発展を大きく後押ししている。
鉄道はすべての地級市に延び、県級行政区の8割以上をカバー。全地域が高速道路網に入り、民用空港は28か所に達して全国最多となった。通信インフラも整い、県ごとにギガビットネット、郷ごとに5G、村ごとにブロードバンドが行き届いている。
さらに、新疆は独自の強みを生かした産業構造の現代化を進め、内から持続的な成長力を育んでいる。
伝統産業には新しい芽が生まれ、新興産業は大きな木へと成長しつつある。新疆は、「国家のニーズに応え、自らの強みを発揮する」方針を明確にしている。豊富な日照と風を生かした再エネ産業、農牧資源を基盤とした供給拠点、そして「一帯一路(Belt and Road)」中核地域として西への開放を担う橋頭堡――そのどれもが着実に進んでいる。
「わが新疆は美しい地、天山南北は素晴らしい風景」という歌のように、雄大な自然と多彩な文化を持つ新疆の観光は、いま注目を集めている。2024年には国内外から延べ3億200万人が訪れ、前年より14%増加した。多くの人びとが壮大で温かな新疆を自らの目で確かめている。
経済発展の最終的な目的は、人びとの暮らしの豊かさにある。
ここ数年で新疆の住民の懐は確実に温かくなった。2024年の都市住民の一人当たり可処分所得は4万2820元(約90万6974円)、農村住民は1万9427元(約41万1485円)で、2012年と比べそれぞれ2万3801元(約50万4131円)、1万2551元(約円)増加している。
健康と教育の面でも飛躍的な向上が見られる。平均寿命は1949年の30歳から2024年には77歳へと伸びた。教育環境も大きく改善し、新疆全体で平均817人の小学生につき1校の小学校がある。南疆地域では幼稚園から高校までの15年間の無償教育が実現し、大学教育も全域でカバーされた。
また、全長3046キロにおよぶ「緑の防砂帯」が完成し、タクラマカン砂漠は「緑の襟巻き」をまとった。新疆の空はより青く、山はより緑に、水はより澄んでいる。
飛行機がパミール高原の雄大な影をかすめて飛ぶとき、新疆の物語は新たな章を開く。活力と希望に満ちたこの大地の歩みは、これからも目が離せない。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News