アンドルー英王子、「ヨーク公爵」の称号など返上 エプスタイン元被告との関係が次々と発覚中
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【10月18日 AFP】アンドルー英王子(65)は17日、少女らへの性的人身取引の罪で起訴され勾留中に自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告との関係が次々と明らかになる中、兄チャールズ国王からの圧力を受け、ヨーク公爵の称号を返上すると発表した。
アンドルー王子はバッキンガム宮殿から発表された声明の中で、「私は今後、称号や授与された爵位を使用しない」と述べた。
この決断は、チャールズ国王と協議した上で下されたという。
アンドルー王子は、エプスタイン元被告による性的虐待事件に関与した疑惑について改めて否定したが、「私に対する継続的な非難が、国王陛下と王室の公務の妨げになると判断した」と述べた。
2019年のエプスタイン事件を受けて公務から退いたアンドルー王子は、故エリザベス女王の次男であるため、王子としての地位は維持される。
だが、エリザベス女王から授けられたヨーク公爵の称号は放棄する。
英メディアによると、アンドルー王子は英国の叙勲制度における最高位であるガーター勲章の受章資格も放棄する。
元妻のセーラ・ファーガソン元妃もヨーク公爵夫人の称号を放棄するが、娘のベアトリス王女、ユージニー王女は引き続き王女としての地位を維持する。
アンドルー王子は、2019年の衝撃的なテレビインタビューでエプスタイン元被告との友情を擁護したため、チャールズ国王にとって深い恥となっている。
エプスタイン元被告は2019年、少女らへの性的人身取引の罪で起訴され勾留中、米ニューヨークの拘置所で自殺した。エプスタイン元被告はバージニア・ジュフリーさんに性奴隷として利用されたと告発され、失脚した。
アンドルー王子はインタビューの中で、2010年にエプスタインとの関係を断ったと明言した。
だが、今週英メディアが報じたやり取りによると、アンドルー王子は2011年、エプスタイン元被告に対し「私たちは仲間だ」「近いうちに一緒に遊ぼう」と呼び掛けていた。アンドルー王子がジュフリーさんの肩を抱く写真も公開されている。
米国とオーストラリアの国籍を持つジュフリーさんは4月25日、豪ウエストオーストラリア州の自宅で自殺した。(c)AFP