大相撲ロンドン公演に大反響、土俵外でも話題に
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【10月17日 AFP】英国・ロンドンの一角が1週間にわたり古代日本の一部に変貌を遂げ、大の里と豊昇龍の両横綱をはじめとする40人の力士がこの地に集結した。
世界的なコンサート会場であるロイヤル・アルバート・ホールには、本格的な土俵とつり屋根が設置され、15日から5日間にわたって行われる大相撲ロンドン公演が開幕した。同地での開催は34年ぶりとなった。
ロイヤル・アルバート・ホールは、力士たちに対応するため大幅な改修を行い、200キロの体重に耐えられる椅子を導入し、強化型トイレが設置された。
力士らは、浴衣や着物姿で自転車に乗って市内を移動し、バッキンガム宮殿前で写真撮影をした。さらに、ビートルズの「アビイ・ロード」のジャケット写真を再現する場面もあり、話題を呼んでいる。また毎日大量の米を消費しており、主催者によれば業者の麺類の在庫が尽きたという。
5000人収容のロイヤル・アルバート・ホールには多くの観客が詰めかけ、英語によるラジオ解説では寄り切りと突き出しの違いなどが紹介された。
溜席では、土俵から投げ出された力士に押しつぶされる可能性があるとの警告も出ていたが、初日にそういった事象は起きなかった。観客の多くはルールを理解しており、応援する力士に声援を送っていた。
英国の相撲王者マンディープ・シン・クンディさんは会場前で力士たちと対面し、「言葉にできないほどの衝撃」を語った。
「私はまず相撲ファンであり、家族もそうだ。そして、私は44歳の英国人力士でもあります」「相撲は長らく『秘密』のような存在だった。魅力があり、もっと英国中の人々に知ってもらいたいと思っている」(c)AFP