【10月17日 CNS】巨大な貨物船がひっきりなしに往来し、積み上げられたコンテナが山のように並ぶ。上海港は一日あたり16万TEU(20フィートコンテナ換算)の取扱量を記録し、「中国経済の第一都市」の「門番」としての実力を世界に改めて示した。

今年8月、上海港の月間コンテナ取扱量が初めて502万TEUを突破した。上半期の取扱量も2706万TEUに達し、前年同期比6.1%増と順調に拡大。中国国内で最大のコンテナ港としての地位を確固たるものにしている。

上海港は東方の巨大港として、かつてない活力で世界貿易の波を迎え撃っている。港は経済の「晴雨計」であり、都市の競争力を映す鏡でもある。コンテナ取扱量の増加は、上海が依然として中国経済の中心として強い回復力を持つことを示している。

全国の港湾と比べても、上海港のリードは際立つ。2024年、取扱量5000万TEUを達成し、世界の港湾史上でも新記録を樹立した。この数字は、上海が世界貿易のハブとしての地位をさらに強化している証でもある。国際貿易の不確実性が高まる中でも安定成長を維持しており、その戦略的価値は揺るぎない。

2024年時点で、上海港は約350本の国際航路を持ち、200以上の国・地域、700を超える港とつながっている。港の国際連結度は13年連続で世界1位を維持。この緻密な航路ネットワークが、取扱量増加の強力な基盤となっている。

強固な実力は新たなチャンスも生み出している。上海税関のデータによると、2025年上半期の上海港の国際航行船舶の入出港回数は2万3000回を超え、過去最高を記録。その内訳を見ると、コンテナ船は2.6%増、自動車運搬船は13.5%増、国際クルーズ船は80.1%増と大幅に伸びた。

コンテナ船の増加は、上海港の主力事業が着実に拡大していることを示す。世界最大級のコンテナ港である同港は、作業効率、バース利用率、滞在時間などの指標で世界の先進水準に達している。自動車運搬船の増加は、中国の自動車輸出が急拡大していることを反映する。2024年には自動車の取扱量が363万台に達し、前年比15%増。初めて世界一の自動車輸出港となった。このうち外貿(海外向け)車両が6割を超える。

さらに注目すべきは、国際クルーズ船の増加率が80.1%に達した点だ。これは上海のクルーズ観光市場が急速に回復している証であり、都市の消費力と国際化の水準を直接示すものだ。

上海港が「中国経済の玄関口」として揺るぎない地位を保つのは、強固なハードウェアと先進技術の支えがあるからだ。洋山深水港の第4期自動化ターミナルは、世界最大規模かつ自動化水準が最も高い港湾施設の一つで、AIや5G技術を活用した自動運転・自動調整システムにより、人手を最小限に抑えながら高効率運営を実現している。開港した2017年以降の7年間で累計取扱量は3500万TEUを超え、作業人員は7割削減、生産効率は3割向上し、1人あたりの労働生産性は従来型港湾の2倍を超える。

また、上海港の物流網も絶えず整備が進む。東海大橋や滬芦高速道路などの主要交通ルートが港と内陸を結び、長江デルタ地域(上海、江蘇省<Jiangsu>、浙江省<Zhejiang>)の内陸水運ネットワークも最適化され、コンテナの集配がより迅速になっている。ハードとソフトの両面での高度化が、上海港の国際競争力を支えている。

上海港は上海市の経済を支える生命線であると同時に、国家戦略の要でもある。長江デルタ一体化の中で中心的役割を担い、2025年上半期には周辺港との連携がさらに強化され、世界トップレベルの港湾群形成が進んでいる。

たとえば浙江省平湖市では、欧州向け輸出貨物の通関手続きを独山港で行い、内航船で洋山港の第4期ターミナルへ運び、そこから大型国際船に積み替える「連携荷役」モデルが定着している。

世界の経済・貿易構造が大きく変化し、サプライチェーンの地域化やローカル化が進む今、港湾には新たな機能が求められている。上海港が守っているのは単なる取扱量の数字ではない。それは中国が世界経済とつながるための戦略的な通路そのものなのだ。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News