【10月15日 AFP】英国のスティーブ・リード・コミュニケーション担当相は14日、ロンドンの公園でモスク(イスラム教礼拝所)が主催したチャリティーランから13歳以上の女性が排除されたことは「全く容認できない」と述べた。

イーストロンドン・モスクは12日、毎年恒例の5キロのチャリティーランを開催した。

このイベントは「インクルーシブ(包摂的、誰でも参加できる)」であり、「あらゆる年齢と能力のランナーとサポーター」を対象としていると宣伝する一方、「男性、あらゆる年齢の少年、12歳未満の少女」だけが参加できるとして12歳以上の女性を排除した。

大衆日曜紙メール・オン・サンデー紙が女性排除を指摘したことで、激しい批判が巻き起こり、平等人権委員会(EHRC)に対し、このイベントが平等法に違反しているかどうかを調査するよう求める声も上がった。

リード氏はLBCラジオでこの騒動について問われると、「私も皆と同じように恐怖を感じた」「がく然とした」と述べた。

「男性が公共の場でランニングを楽しめる一方で、女性はランニングを楽しめないというのは、決して許されないことだ」と付け加えた。

リード氏は、EHRCが「法律や規則に違反したかどうか」を判断し、その結果次第で「制裁」が科される可能性があると述べた。

EHRCは、この件について調査しているかどうかを明らかにしなかった。

2010年平等法は、性別、宗教、障害、その他のいわゆる「保護特徴」を理由とする差別を禁止している。

だが例外もあり、その中には、ある活動が「性別によって影響を受ける」場合、スポーツを合法的に分離することを認める条項も含まれている。

イーストロンドン・モスクは、長文の声明を出し、12日のチャリティーランに直接言及することなく、「女性のスポーツ活動への参加を奨励している」と主張。

「私たちは地元コミュニティーのニーズに耳を傾け、すべての人々にプログラムを提供できるよう、引き続き尽力していく」と述べた。

チャリティーランの会場となった公園を所有するタワーハムレッツ区議会は、参加制限について「早急に説明を求めるため」イーストロンドン・モスクに連絡を取ったと述べている。(c)AFP