【10月15日 AFP】イスラム組織ハマスは、目隠しをされ、縛られ、ひざまずかされた男性8人を同組織の戦闘員が路上で処刑する場面を捉えた動画をオンラインで公開した。

ハマスは、イスラエル軍との停戦合意を受け、パレスチナ自治区ガザ地区のパレスチナ人犯罪組織や氏族に対する軍事作戦を展開している。

この動画は13日深夜、ハマスが運営するアルアクサTVのテレグラムチャンネルで公開された。「ガザ市で多数の利敵協力者と無法者に死刑を執行するイスラム抵抗運動(ハマス)」というキャプションが添えられていた。

群衆が見守る中、ハマスの戦闘員が至近距離から男性たちを射殺する様子を捉えたこの痛ましい映像は、ソーシャルメディアで瞬く間に拡散した。

これを受け、パレスチナの人権団体はハマスを非難した。

パレスチナ自治政府(PA)によって1993年に設立された独立人権委員会(ICHR)は、「ガザ地区における超法規的かつ恣意(しい)的な処刑の停止」を求める声明を発表。

「ガザ地区での停戦後に発生した一連の超法規的処刑と脚への銃撃は、いかなる状況下でも正当化できない」「これらは法的にも道徳的にも犯罪であり、即時の非難と責任追及が必要だ」と述べた。

ハマスの治安当局者は、最近の殺害を正当化しようと試みている。

ガザの治安当局者はAFPに対し、「抑止力」と訳される最近設立されたハマスの部隊が「安全と安定を確保するための継続的な作戦」を実施していると説明。

「われわれのメッセージは明確だ。無法者や住民の安全を脅かす者の居場所はない」と語った。(c)AFP