【10月8日 AFP】台風の影響で大雨に見舞われたベトナム北部では今週、複数の地域で記録的な水害が発生しており、これまでに8人が死亡している。政府が8日発表した。

首都ハノイの北方約80キロのタイグエン市では、数万人が自宅での待機を余儀なくされ、一部地域では、洪水で道路が水没し、車や家屋の屋根の高さまで水が達した。

ベトナム環境省は、6日以降、同国北部の山岳地帯で発生した鉄砲水と地滑りにより8人が死亡し、同時に5人が行方不明になっていると発表した。

7日夜から8日朝にかけて、タイグエン省、カオバン省、ランソン省の北部各地では、救助を求める声がSNSで多数見られた。

ある被災者は「(タイグエン市の)私たちの1階は完全に浸水した。両親と5人の子どもたちが取り残され、食料や水が足りない。7日夜遅くから連絡が取れない。緊急の助けが必要」と投稿した。

この洪水は、6日にベトナムに接近しながら勢力を弱めた台風21号(アジア名マットゥモ)による豪雨の影響で発生した。

ベトナムでは、1週間前に台風20号(アジア名ブアロイ)により7億1000万ドル(約1080億円)以上の経済損失が生じたばかり。(c)AFP