【10月8日 AFP】スロバキア政府は、保護動物であるヒグマの個体数管理のために導入された法律に基づき、今年これまでに過去最多となる160頭が駆除されたと発表した。これを受け、環境保護活動家らは7日、クマの「大量駆除」を停止するよう求めた。

ナショナリストのロベルト・フィツォ首相率いる政権は4月、人への危険性とヒグマの個体数の着実な増加を理由に、ヒグマ350頭の駆除を承認した。

政府は、クマによる死亡事故が相次いだのを受け、「望ましくない」クマの存在をめぐり、スロバキアのほとんどの地区で非常事態を宣言し、ヒグマの肉の食用を許可した。

環境省は今週、スロバキア全土で過去最多となる計160頭のクマが射殺されたと発表した。

トマーシュ・タラバ環境相は記者団に対し、「スロバキアではクマの個体数が増加傾向にあるため、広範な規制が必要だ」と述べた。

環境省のフィリップ・クッファ事務次官は、自然死、捕獲、狩猟を考慮すると、個体数の減少はおそらく「200頭」に達するだろうと述べた。

環境保護活動家マリアン・フレトコ氏は7日、スロバキア政府によるクマの「大量駆除」を非難し、最近の研究で示されているように、クマは「今後数十年で絶滅する可能性がある」と警告した。

ミハル・ビエジク議員はAFPに対し、「スロバキアにおけるクマ殺しを止めなければならない」と述べ、駆除は「前例のない規模で自然を破壊している」と付け加えた。

スロバキアは、他に解決策がない場合に限り、器物損壊や人身事故を起こした問題のあるクマの駆除のみを認める欧州連合(EU)指令に従わなければならない。

環境保護活動家たちは、駆除数の増加にもかかわらずクマによる襲撃件数は減少していないと指摘している。

現地メディアによると、スロバキアでは今年、クマによる襲撃が19件記録され、17人が負傷した。

公式データによると、人口540万人のスロバキアには1012~1275頭のクマが生息しているが、2024年に92頭が射殺された。(c)AFP