【10月10日 東方新報】国慶節と中秋節が重なった今年の連休中、中国各地で新たな不動産支援策と販売促進イベントが相次いで実施され、住宅市場が活気を取り戻した。いわゆる「銀十(10月の住宅販売シーズン)」に向けた動きが本格化している。

湖北省(Hubei)の武漢市(Wuhan)は9月30日、住宅ローンや公積金に関する新たな制度を導入した。2025年10月から翌年6月までの間、売却中の住宅を保有戸数に含めないなど、ローン審査を緩和した。また、中心部以外で初めて住宅を購入する人には融資額の1%(上限2万元<約42万8028円>)を補助する制度を設けた。

浙江省(Zhejiang)の義烏市(Yiwu)も10月から総額2億元(約42億8028万円)の購入補助制度を開始した。初回購入者には1平方メートルあたり1000元(約2万1401円)、多子世帯には最大20万元(約428万280円)を支給する。山東省(Shandong)の臨沂市(Linyi)や河南省(Henan)の平頂山市(Pingdingshan)もそれぞれ、購入補助や公積金融資枠の拡大などを打ち出した。中指研究院(CIH Index)によると、今年1〜9月に全国で約470件の不動産関連政策が発表され、9月だけでも約20都市が購入補助制度を導入したという。

地方政府や不動産企業は、政策効果に合わせて連休中に大規模な販促イベントを展開した。深セン市(Shenzhen)では「国慶・中秋 深セン好房フェス」を開催し、主要エリアの約100物件をオンラインとオフラインの両方で紹介した。江蘇省(Jiangsu)の昆山市(Kunshan)や義烏市でも割引や駐車場プレゼントなどの特典を打ち出した。福建省(Fujian)莆田市(Putian)では在庫物件の値下げを認め、販売価格の下限を撤廃するなど、販売促進を強化した。

その結果、各地で取引が増加した。湖北省では10月1日〜5日の販売面積が前年同期比で10%以上増加。広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)天河区では新築マンションが連休前後に計300戸以上を販売した。成都市(Chengdu)や深セン市、上海市でも来場者数と成約件数がいずれも平常時を上回った。

中指研究院の最新分析によれば、9月以降も主要都市で需要喚起策が続いている。深圳市は非中心部の購入制限を緩和し、郊外地域を「制限なし」区域に追加した。上海市は不動産税を軽減し、河南省などは公積金の利用範囲を広げ、住宅取得税やリフォーム費用への充当を認めた。

年末にかけては、大手デベロッパーが上半期に取得した土地の供給が本格化し、新築住宅市場を下支えするとみられる。一方、供給の少ない都市では在庫消化が中心となり、市場の二極化が続く可能性が高い。中古住宅市場では物件数が多く、当面は値下げによる販売促進が主流となりそうだ。(c)東方新報/AFPBB News