「王家の谷」で最大級の墓を修復後一般公開 エジプト
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【10月5日 AFP】エジプト南部ルクソールの「王家の谷」にある最大級の墓の一つであるファラオ(王)アメンホテプ3世の墓が4日、長年の修復作業を経て一般公開された。
エジプト最高遺跡評議会の責任者モハメド・イスマイル・カレド氏は、3000年以上前の墓が「深刻な劣化に直面していたため、修復には20年以上の非常に繊細な作業が必要だった」と述べた。
アメンホテプ3世は、古代エジプト第18王朝のファラオ。約40年間の繁栄、安定、そして芸術的な壮麗さの時代を統治した。
ナイル川の西岸、ルクソール市対岸の丘に位置するこの遺跡は発掘、略奪、そして大きな損傷の歴史を経て、日本政府と国連教育科学文化機関(ユネスコ)の支援を受けて修復された。
修復された墓は、床から天井まで壁画が描かれており、フレスコ画の鮮やかな青色が薄暗い光の中で輝きをみせている。中央には、巨大な花崗岩の石棺の蓋がある。
日本のユネスコミッションは「現存する第18王朝の王家の墓の中で、最も精巧な壁画で装飾されている」と述べた。
アメンホテプ3世のミイラと石棺はカイロのエジプト国立文明博物館に収蔵されている。(c)AFP