北朝鮮人権報告書に続き「経済・社会実態報告書」も発刊中止…韓国・李在明政権、対北融和路線を維持
このニュースをシェア
【09月30日 KOREA WAVE】韓国政府が2024年に初めて公開発刊した「北朝鮮経済・社会実態認識報告書」を、2025年は発刊しない方針であることが分かった。ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権下で北朝鮮の劣悪な現実を国内外に伝え、圧力を加える目的で始まった報告書だが、イ・ジェミョン(李在明)政権は敏感な懸案を避ける「対北朝鮮融和策」の一環として中断したとみられる。
統一省は2024年2月、2013~2022年の10年間に北朝鮮から脱出し韓国に入国した6351人の脱北者を対象に実施したアンケートやインタビューをもとに、初の報告書を公開した。それ以前も統一省は2010年から脱北者を通じて北朝鮮内部情報を収集・分析してきたが、一般に公開することはなかった。
ユン政権は2023年3月には「北朝鮮人権報告書」も初めて公開発刊しており、北朝鮮住民の人権状況や生活実態を国際社会に訴えることで北朝鮮政権に圧力を加える狙いがあった。
しかし、当時野党だった共に民主党や一部の学者からは、調査方式や結果に誇張や歪曲があるとの批判が相次いでいた。国会外交通商統一委員会所属のホン・ギウォン議員(共に民主党)が統一省から受け取った資料によると、報告書に掲載された178項目のうち全ての回答者が答えたのは18項目(約10%)に過ぎず、設問によっては回答可能人数と回答者数が一致しないケースも多く確認されたという。
統一省は、2025年報告書を発刊しない理由について「時宜性に欠ける設問や回答率が低い設問は削除し、2021年以降に入国した最新の脱北者や教育施設・ハナ院の研修生を優先的に調査対象にするなど、改善作業を進めている」と説明した。ただ「今後の発刊計画はまだ決まっていない」としており、実質的に発刊が中断された格好だ。
韓国政府はこの2年間公開してきた北朝鮮人権報告書も2025年は非公開としている。人権問題に敏感な北朝鮮を刺激しない配慮とみられる。あわせて、ユン政権が推進していた「国立北朝鮮人権センター」の名称や展示内容も再検討する方針と伝えられており、イ・ジェミョン政権が北朝鮮に配慮する姿勢を改めて示した形だ。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News